法学B  [Law B]

開講情報
2年次 前期 講義 1.5単位 選択
担当教員
教授 野崎 亜紀子   
備考  

●概要
 私たちの社会は、多種多様な一人一人によって構成されています。それはなぜ可能なのでしょう?近代法原理は、人それぞれ、大事に思うものが異なる人たちが居ることを前提とし、その共存を可能にするために編み出されました。そして法は、このことを実現するために<正義>を追究します。本講義では、法が追究する<正義>とは何かについて、具体的な事例と法的ともに法学上の議論について検討します。

●授業の一般目標
 法学は、○や×で即座に答えの出ない問題を多く取り扱います。理屈と実生活上の生活感覚との相互交通を行う中から、法的思考力の養成を目的とします。この目的を遂行するに当たり、他者を説得し、相互に納得を得るという相互関係の獲得に必要となる理論上の道具立てを学びます。

●準備学習(予習・復習)
 (1)提示した資料を読むこと(事前・事後)。(2)課題に取り組むこと。(3)日常の社会問題に関する基本的知識を前提とするため、新聞を読み、幅広く社会に起きる事がらに目配りをすること。単位修得のためには日常的な時事的課題への関心(新聞、ニュース等へのアクセス)等による予習、また講義内配付資料、課題への取り組みによる復習、さらには自律的に問題関心を持って課題を見いだす姿勢が必要となります。上記予習復習を合わせて1週あたり150分程度の学修が必要です。

●学習項目・学生の到達目標
学習項目 担当教員 学生の到達目標
1 「法学B」を学ぶために 野崎 本講義の概要を確認し、講義の基本方針、進め方、取り組み方を理解し、説明できる。
2 正しいことをする、とはどのようなことか? 野崎 具体的な事例を下に、様々な〈正しいこと〉のあり方(見え方)があることを理解し、自身の正義感覚を知る。
3 正しさについての一指標;功利主義 野崎 正しさについての有力な一指標である功利主義について、その内容と利点、問題点を理解し、説明できる。
4 正しさと自由(1) 野崎 個人の自由を尊重する代表的な思想潮流である、リベラリズム、リバタリアニズム内容と利点、問題点を理解し、説明できる。
5 正しさと自由(2) 野崎 (1)の内容を踏まえて、具体的な問題について、どのように考えることができるかを理解し、また自身がどのような立場に立つのかを知る。
6 正義の捉え方 野崎 正義の捉え方として、両者相対立する考え方である、義務論と帰結主義の内容とその対立点を理解し、説明できる。
7 小括・まとめ 野崎 具体的なテーマについて、受講生間で法的思考を応用した議論を行い、思考を言葉で表現できる。
8 平等について考える(1) 野崎 当事者の同意さえあればよいのか、という問題をテーマとして、平等概念を理解し、自身の平等感覚を知る。
9 平等について考える(2) 野崎 差別問題をテーマに、何が差別か、どうしたら差別をなくすことが出来るかについて幾つかの考え方を理解し、説明できる。
10 正義とは何か(1) 野崎 正義概念の中で、特に分配的正義概念について具体的な事例とともに理解し、説明できる。
11 正義とは何か(2) 野崎 正義概念の中で、特に匡正的(きょうせいてき)正義概念について具体的な事例とともに理解し、説明できる。
12 現代社会と法(1) 野崎 現代社会で機能する近代法体系を支える思想であるリベラリズムという考え方を理解し、説明できる。
13 現代社会と法(2) 野崎 (1)の内容を踏まえ、具体的な問題をテーマとして、リベラリズムを批判するいくつかの代表的な主張を理解し、自身の立場を知る。
14 ワークショップ 野崎 具体的なテーマについて、受講生間で法的思考を応用した議論を行い、思考を言葉で表現できる。
15 総括・まとめ    

●教科書
書名 著者名 出版社名
必要に応じて、提示・配布を行う。


●参考書
書名 著者名 出版社名
問いかける法哲学
滝川裕美編
法律文化社、2016

●成績評価法方法・基準
 成績評価は、講義内の取り組み(30%)、提出課題状況(10%)、定期試験結果(60%)により総合的に判定します。評価は絶対評価とし、(1)講義内容および(2)十分な事前事後学習を踏まえた課題・試験解答となっているか、この2点を基準とします。

●評価のフィードバック
 講義内で取り組んだ課題については、講義内で講評を行う。また定期試験についての講評は、学内掲示等によって実施する。

●備考(担当教員に対する質問等の連絡方法)
 オフィスアワー:月曜日5限。質問は、講義、あるいはオフィスアワー時に野崎研究室(育心館4階)まで。出張等でオフィスアワーを持てないときもありますので、事前にメール等で連絡して下さい。

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