[Bioscience and human life -Paradoxes of progress-]
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担当教員 |
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備考 |
現代の生命科学の興隆の基底には分子生物学がある。それは1950年頃よりめざましい進展を遂げ、生命の認識に一つの原則的な方法を与えた。人類は昔から生命の不思議に強く惹かれその究問に努めてきたが、「分子生物学が出現するまでの知識の中には、決してこのようなものはなかった(1)。」分子生物学は概ね還元主義的な機械論の立場をとる。そして不可解であった生命の秘密を個別の現象論ではなく、「ウイルスから人間にまで(2)」適用される一つの体系的な理論の中で解明した。その一般的な意義は現代思想にも大きな影響を与えている。
しかし分子生物学の高次生命体への適用は工学的なものへも進み、ついには人類史に例を見ない<生命の人工操操作>、とりわけ<生と死の新たな選択>を生む結果となった。
本講では分子生物学の成立ちと内容、その方法論による高次生命現象への挑戦、さらに医科学領域における技術的展開などについて考察し、将来、<生命操作>のもつ希望と危惧について考える。
(1)J.モノ-、(2)M.デルブリュック
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参考資料については講義の際に提示する。 |