[Organic Chemistry A]
開講情報 |
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担当教員 |
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備考 |
くすりの大部分は有機化合物である。一つの新しいくすりが創製され、生産され、人に投与され、代謝され、排泄されるまでの間、有機化学が大きく関わっている。たとえ我々の体の中で起こる反応であっても巌密に有機化学の法則に従って起こっている。したがって将来、創薬化学、薬品合成化学や天然物化学を専門にする人は勿論、分析系、生物系や医療薬学系の分野に進む人にとっても機能性分子(特別な働きをする部分を構造中にもつ分子)としてのくすりを理解するための有機化学の基礎知識は必要不可欠である。近年、有機化学は質・量共に飛躍的に変化し、膨大な知識を集積し、発展し続けている。このような中でこれから有機化学を学ぶことは一見大変なように思われるが、幸い有機化学の体系化の進歩も著しく、その基礎理論を修得すればそれほど困難とは思われない。基礎理論とは有機電子論と立体化学であるが、講義ではこれらの基本の修得に全力をあげる。
テキストの1~6章の範囲において、基本事項を理解し、聴講者自身が自分と同じレベルの人に分かりよく説明できる。
定期試験(前期試験)の成績および出席の状況を主として評価する。
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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ソロモンの新有機化学 (第7版、上・下巻) | 花房、池田、上西 | 廣川書店 |
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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ポイント有機化学演習 | 池田、石橋、須本、三木 | 廣川書店 |
ソロモン新有機化学・スタディガイド | 花房、池田、上西 | 廣川書店 |
有機化学演習 | 吉原、神川、上方ほか | 三共出版 |
現代有機化学 (第3版上・下) | 古賀・野依・村橋 | 化学同人 |
回 | 学習項目 | 担当教員 | 学生の到達目標 |
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1 | 化学の基本(1) | 太田俊作 | 電気陰性度、化学結合、ルイス構造、形式電荷を理解し、説明できる。 |
2 | 化学の基本(2) | 太田俊作 | 化学の基本、共鳴、原子や分子中の電子と軌道、sp3混成軌道を理解し、説明できる。 |
3 | 化学の基本(3) | 太田俊作 | sp2およびsp混成軌道、シグマ結合とパイ結合、基本有機化合物の分子の形を理解し、説明できる。 |
4 | 代表的炭素化合物(1) | 太田俊作 | 極性共有結合、分子の極性、官能基を理解し、説明できる。 |
5 | 代表的炭素化合物(2) | 太田俊作 | イオン間力、双極子間力、水素結合、van der Waa1s力を理解し、説明できる。 |
6 | 酸と塩基(1) | 太田俊作 | 反応の分類、酸・塩基の定義、pKa, pKb、求核及び求電子試薬を理解し、説明できる。 |
7 | 酸と塩基(2) | 太田俊作 | 構造と酸性度の関係、誘起効果、水平化効果、標識化合物を理解し、説明できる。 |
8 | アルカン | 太田俊作 | IUPAC命名法、物理的性質、エタンとブタンの立体配座を理し、説明できる。 |
9 | シクロアルカン | 太田俊作 | 命名、安定性、立体配座解析、多環式アルカンを理解し、説明できる。 |
10 | 立体化学(1) | 太田俊作 | 異性体の分類、キラル分子、R-S規則、施光度、ラセミ体を理解し、説明できる。 |
11 | 立体化学(2) | 太田俊作 | ee、キラル薬物、diastereomer、meso、Fischer投影式、分割を理解し、説明できる。 |
12 | イオン反応(1) | 太田俊作 | 求核置換反応(SN1, SN2)、遷移状態のエネルギー、非プロトン性極性溶媒を理解し、説明できる。 |
13 | イオン反応(2) | 太田俊作 | 脱離反応(E1, E2)、求核置換反応と脱離反応の比較を理解し、説明できる。 |
第1回
学習項目 | 化学の基本(1) |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | 電気陰性度、化学結合、ルイス構造、形式電荷を理解し、説明できる。 |
第2回
学習項目 | 化学の基本(2) |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | 化学の基本、共鳴、原子や分子中の電子と軌道、sp3混成軌道を理解し、説明できる。 |
第3回
学習項目 | 化学の基本(3) |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | sp2およびsp混成軌道、シグマ結合とパイ結合、基本有機化合物の分子の形を理解し、説明できる。 |
第4回
学習項目 | 代表的炭素化合物(1) |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | 極性共有結合、分子の極性、官能基を理解し、説明できる。 |
第5回
学習項目 | 代表的炭素化合物(2) |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | イオン間力、双極子間力、水素結合、van der Waa1s力を理解し、説明できる。 |
第6回
学習項目 | 酸と塩基(1) |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | 反応の分類、酸・塩基の定義、pKa, pKb、求核及び求電子試薬を理解し、説明できる。 |
第7回
学習項目 | 酸と塩基(2) |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | 構造と酸性度の関係、誘起効果、水平化効果、標識化合物を理解し、説明できる。 |
第8回
学習項目 | アルカン |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | IUPAC命名法、物理的性質、エタンとブタンの立体配座を理し、説明できる。 |
第9回
学習項目 | シクロアルカン |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | 命名、安定性、立体配座解析、多環式アルカンを理解し、説明できる。 |
第10回
学習項目 | 立体化学(1) |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | 異性体の分類、キラル分子、R-S規則、施光度、ラセミ体を理解し、説明できる。 |
第11回
学習項目 | 立体化学(2) |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | ee、キラル薬物、diastereomer、meso、Fischer投影式、分割を理解し、説明できる。 |
第12回
学習項目 | イオン反応(1) |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | 求核置換反応(SN1, SN2)、遷移状態のエネルギー、非プロトン性極性溶媒を理解し、説明できる。 |
第13回
学習項目 | イオン反応(2) |
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担当教員 | 太田俊作 |
学生の到達目標 | 脱離反応(E1, E2)、求核置換反応と脱離反応の比較を理解し、説明できる。 |
1)担当教室教員への対面質問は、機能分子化学研究室(南校舎3F)の太田教授、山下准教授まで。また、WEBでの質問は授業用HP(http://www.kyoto-phu.ac.jp/labo/kinou/06YuukiA.html)でして下さい。なお、当授業用HPには本講義の配布プリント、質問用掲示板、講義のまとめ、パワーアップ問題、過去問と解答、講義ビデオ視聴のコーナーなどがあります。
2)太田教授が出張等で不在のとき、山下準教授が講義を行う。