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生命科学：ゲノムと病気
[Life Science:Genomes and Diseases]
開講情報 -
3年次後期
1.5単位薬学科：必修 製薬化学科： 生物薬学科：
担当教員 -
准教授大和田 幸嗣
備考 概要
分子生物学の扉を開いたDNAの二重らせん構造を解明した論文が発表されて50年目にあたる2003年は、生命科学（Life Science)を推進してきたバイオテクノロジーの光と影を映し出した特筆すべき年となった。ヒトゲノムの完全配列の決定と歴史上初めてクローン技術で誕生した哺乳動物・羊ドリーの早い死である。ヒトゲノムの解読は不治の病気や新たな病気の原因究明や治療/創薬にはかり知れない効果をもたらすものと期待されている。分子生物学の発展は私達の生活に多彩な恩恵と同時に多様な問題をもたらした。薬学を学ぶ者としてもこれらの問題に正しく対処するために分子生物学の理解が一段と求められている。ゲノムとは何か。ヒトゲノムとウイルスゲノムの違いは？クローンとは何か。ゲノムの老化と病気。臓器移植にかわる再生医療の根幹をなす幹細胞（Stem cell)とは何かその問題点は？ 本講義では私達の身近な問題、狂牛病のヒトへの感染と食の安全性の問題、エイズ、トリインフルエンザウイルスのヒトへの感染と大流行、ダイオキシンやアスベスト汚染による病気などを、ゲノムの発現制御異常ととらえその機構と問題点を分かりやすく解説する。
成績評価法・基準
２－３回の小テストと定期試験で評価する。
教科書
書名 著者名 出版社名 プリント配布 参考書
書名 著者名 出版社名 細胞の分子生物学第４版 ALBERTS等著、中村・松原監訳 Newton Press 授業計画
回 項目 授業内容 1 ゲノムとは何か ヒトゲノムの構造、核とミトコンドリアゲノムの違い．個人差. 2 クローンとゲノム クローンとは何か．クローン技術．ヒツジからヒト．クローン動物の問題点． 3 ゲノムによる感染症 AIDSとインフルエンザウイルス．ゲノム複製や変異.感染防御の難易度． 4 ゲノムによらない感染症 プリオン病－狂牛病とクロイツフェルト・ヤコブ病. Alzheimer病もか？ 5 老化とゲノム テロメアの短縮と細胞老化・個体老化.ヒトの早老症.老化遺伝子． 6 老化防止とゲノムの発現調節 老化防止遺伝子. ダイエットは寿命を延すか．Sirtuin 遺伝子. 7 ゲノム機能の保持と変更 胚性幹細胞と成体幹細胞．自己再生と特異化。再生医療の切り札は？ 8 ゲノム機能の撹乱 ダイオキシンによるシグナル伝達経路の乗っ取り．雄の雌化と種の保存の危機. 9 ゲノム機能の調節 細胞の死の生のシグナル伝達の切り替え．その異常と病気. 10 ゲノムの複製と分配 複製・分配異常と細胞周期チェックポイント. 死の生と癌. 11 短鎖RNAによるゲノム発現調節 RNA干渉(RNAi)によるゲノムの発現調節.
遺伝子の沈黙化と新たな創薬.12 ゲノムの合体 受精の機構と発生. 永続的変化と半永続的変化．エピジエネティクス． 13 ヒトゲノム研究と人権 遺伝子診断・治療．ヒトES細胞利用の問題点．人間の尊厳. 第1回
項目 ゲノムとは何か 授業内容 ヒトゲノムの構造、核とミトコンドリアゲノムの違い．個人差. 第2回
項目 クローンとゲノム 授業内容 クローンとは何か．クローン技術．ヒツジからヒト．クローン動物の問題点． 第3回
項目 ゲノムによる感染症 授業内容 AIDSとインフルエンザウイルス．ゲノム複製や変異.感染防御の難易度． 第4回
項目 ゲノムによらない感染症 授業内容 プリオン病－狂牛病とクロイツフェルト・ヤコブ病. Alzheimer病もか？ 第5回
項目 老化とゲノム 授業内容 テロメアの短縮と細胞老化・個体老化.ヒトの早老症.老化遺伝子． 第6回
項目 老化防止とゲノムの発現調節 授業内容 老化防止遺伝子. ダイエットは寿命を延すか．Sirtuin 遺伝子. 第7回
項目 ゲノム機能の保持と変更 授業内容 胚性幹細胞と成体幹細胞．自己再生と特異化。再生医療の切り札は？ 第8回
項目 ゲノム機能の撹乱 授業内容 ダイオキシンによるシグナル伝達経路の乗っ取り．雄の雌化と種の保存の危機. 第9回
項目 ゲノム機能の調節 授業内容 細胞の死の生のシグナル伝達の切り替え．その異常と病気. 第10回
項目 ゲノムの複製と分配 授業内容 複製・分配異常と細胞周期チェックポイント. 死の生と癌. 第11回
項目 短鎖RNAによるゲノム発現調節 授業内容 RNA干渉(RNAi)によるゲノムの発現調節.
遺伝子の沈黙化と新たな創薬.第12回
項目 ゲノムの合体 授業内容 受精の機構と発生. 永続的変化と半永続的変化．エピジエネティクス． 第13回
項目 ヒトゲノム研究と人権 授業内容 遺伝子診断・治療．ヒトES細胞利用の問題点．人間の尊厳. -