• 放射薬学

    [Radiative Pharmaceutical Sciences]

    開講情報
    • 3年次後期

      講義

      1.5単位必修

    担当教員
    • 教授北出 達也

      教授安井 裕之

      准教授山岸 伸行

    備考  

    概要

    近年、放射線や放射性物質は、我々を取り巻く幅広い分野で利用されており、薬学および関連分野においても薬学研究、医薬品開発、医療などに応用されている。放射線・放射性物質の利用には便益性と危険性とが共存し、これらを正しく理解することが重要である。本講義では、放射線・放射性物質に関する基本的知識を学習するとともに、医学・薬学関連領域での放射線・放射性物質の利用に関して、放射線を用いた代表的な画像診断法、放射性同位体により標識された物質・医薬品を用いた代表的な試験法や、それに関連する重要な臨床分析法などを概説する。

    授業の一般目標

    放射線・放射性同位元素に関する基本的な知識を修得するとともに、それらの生体への影響、医学・薬学領域での利用および臨床応用に関する知識を修得することを目的とする。また、主に放射線を用いた画像診断法として汎用されている機器を、目的に対して適切に選択し、かつ正しく適用するために、それらの特性や原理、装置の構成および測定方法を理解し習得する。さらに、放射性同位体を用いた臨床分析法に汎用される放射性標識された物質・医薬品に関する知識を修得するとともに、標識化合物を用いた各試験法の原理や測定方法を理解し習得する。

    準備学習(予習・復習)

    受講前に教科書や配付資料等を通覧し、学習項目に関連する箇所を予習して講義に臨むこと。受講後には自分でまとめを作成する等の復習をすること。山岸担当回に関しては、次回講義の最初にアンケート結果で多かった疑問点に関して再度簡潔に説明するので、受講後に教科書や配布資料を利用して知識を整理しておくこと。

    学習項目・学生の到達目標

    No. 学習項目 担当教員 学生の到達目標 SBOコード
    1 原子核と放射能 山岸 原子の構造、安定核種と放射性核種について概説できる。 C1-(1)-④-1
    2 放射性壊変、放射平衡 山岸 放射性壊変、放射平衡について説明できる。 C1-(1)-④-1,4
    3 原子核反応と放射性核種 山岸 代表的な放射性核種を列挙し、それらの物理的性質、人体に対する影響について説明できる。 C1-(1)-④-3,4
    C12-(2)-①-7
    4 放射線と物質との相互作用 山岸 電離放射線の種類を列挙し、それらの物質との相互作用について説明できる。 C1-(1)-④-2
    5 放射線の生体への影響① 山岸 電離放射線の生体影響の分類およびそれらに影響を与える因子について説明できる。 C12-(1)-⑤-1 ,4
    6 放射線の生体への影響② 山岸 電離放射線の生体影響および電離放射線障害を防御する方法について説明できる。 C12-(1)-⑤-2,3,5
    7 放射線測定法 山岸 放射線の測定原理を説明できる。 C1-(1)-④-5
    8 放射性物質の薬学への応用 山岸 放射性物質の薬学への応用について概説できる。
    9 放射性医薬品 山岸 放射性医薬品の定義・範疇・特徴、代表的な放射性医薬品の種類と用途について説明できる。 C2-(3)-②-7,8
    C12-(1)-⑤-6
    C18-(1)-④-1,2
    10 超音波診断法・X線CT法 北出 超音波診断法およびX線CT法の基礎原理と診断例を概説できる。 C2-(3)-②-7
    11 核医学画像診断法 北出 SPECT・PETの基礎原理と診断例を概説できる。 C2-(3)-②-7
    12 画像診断用放射性プローブ免疫測定法 安井 放射性同位体を用いた国内外のPET・SPECT診断用プローブについて説明できる。 C2-(3)-②-8
    13 免疫測定法 安井 ラジオイムノアッセイ・ラジオレセプターアッセイを起源とするイムノアッセイおよびELISAについて説明できる。 C2-(3)-②-2
    14 放射性同位体-体内動態解析法 安井 放射性同位体で標識した医薬品・候補化合物の体内動態解析や安全性試験について説明できる。
    15 総括

    No.1

    学習項目 原子核と放射能
    担当教員 山岸
    学生の到達目標 原子の構造、安定核種と放射性核種について概説できる。
    SBOコード C1-(1)-④-1

    No.2

    学習項目 放射性壊変、放射平衡
    担当教員 山岸
    学生の到達目標 放射性壊変、放射平衡について説明できる。
    SBOコード C1-(1)-④-1,4

    No.3

    学習項目 原子核反応と放射性核種
    担当教員 山岸
    学生の到達目標 代表的な放射性核種を列挙し、それらの物理的性質、人体に対する影響について説明できる。
    SBOコード C1-(1)-④-3,4
    C12-(2)-①-7

    No.4

    学習項目 放射線と物質との相互作用
    担当教員 山岸
    学生の到達目標 電離放射線の種類を列挙し、それらの物質との相互作用について説明できる。
    SBOコード C1-(1)-④-2

    No.5

    学習項目 放射線の生体への影響①
    担当教員 山岸
    学生の到達目標 電離放射線の生体影響の分類およびそれらに影響を与える因子について説明できる。
    SBOコード C12-(1)-⑤-1 ,4

    No.6

    学習項目 放射線の生体への影響②
    担当教員 山岸
    学生の到達目標 電離放射線の生体影響および電離放射線障害を防御する方法について説明できる。
    SBOコード C12-(1)-⑤-2,3,5

    No.7

    学習項目 放射線測定法
    担当教員 山岸
    学生の到達目標 放射線の測定原理を説明できる。
    SBOコード C1-(1)-④-5

    No.8

    学習項目 放射性物質の薬学への応用
    担当教員 山岸
    学生の到達目標 放射性物質の薬学への応用について概説できる。
    SBOコード

    No.9

    学習項目 放射性医薬品
    担当教員 山岸
    学生の到達目標 放射性医薬品の定義・範疇・特徴、代表的な放射性医薬品の種類と用途について説明できる。
    SBOコード C2-(3)-②-7,8
    C12-(1)-⑤-6
    C18-(1)-④-1,2

    No.10

    学習項目 超音波診断法・X線CT法
    担当教員 北出
    学生の到達目標 超音波診断法およびX線CT法の基礎原理と診断例を概説できる。
    SBOコード C2-(3)-②-7

    No.11

    学習項目 核医学画像診断法
    担当教員 北出
    学生の到達目標 SPECT・PETの基礎原理と診断例を概説できる。
    SBOコード C2-(3)-②-7

    No.12

    学習項目 画像診断用放射性プローブ免疫測定法
    担当教員 安井
    学生の到達目標 放射性同位体を用いた国内外のPET・SPECT診断用プローブについて説明できる。
    SBOコード C2-(3)-②-8

    No.13

    学習項目 免疫測定法
    担当教員 安井
    学生の到達目標 ラジオイムノアッセイ・ラジオレセプターアッセイを起源とするイムノアッセイおよびELISAについて説明できる。
    SBOコード C2-(3)-②-2

    No.14

    学習項目 放射性同位体-体内動態解析法
    担当教員 安井
    学生の到達目標 放射性同位体で標識した医薬品・候補化合物の体内動態解析や安全性試験について説明できる。
    SBOコード

    No.15

    学習項目 総括
    担当教員
    学生の到達目標
    SBOコード

    教科書

    書名 著者名 出版社名
    山岸担当回:薬学における放射線・放射性物質の利用 第3版 加留部善晴 編集 廣川書店
    北出担当回:資料を配付する。教科書は使用しない。
    安井担当回:資料を配付する。教科書は使用しない。

    参考書

    書名 著者名 出版社名
    山岸担当回:NEW放射化学・放射薬品学 第2版 佐治英郎 編集 廣川書店
    山岸担当回:医用放射化学 福士政広、大久保恭仁、加藤真介 編 医療科学社
    北出担当回:メディカルノート画像診断 小川敏英 編 中村書店
    北出担当回:NEW 薬学機器分析 第2版 伊藤 允好 他 共著 廣川書店
    安井担当回:医薬品分析化学 安井裕之 編 京都廣川書店
    安井担当回:コンパス分析化学 安井裕之 編 南江堂

    成績評価方法・基準

    定期試験の結果を主として、受講態度や出席状況などを加味し評価する。

    備考(担当教員に対する質問等の連絡方法)

    出張や会議などで留守にすることがあるので、質問等がある場合には事前にメールで空いているか確認し、予約した上で、研究室まで来て下さい。また、オフィスアワー以外の曜日や時間でも空いていれば質問を受付ますのでメールで確認して下さい。オフィスアワーは以下のとおりです。
    1~9回:火・木の17:30~18:30(南校地S棟3階RIセンター管理室)メール:yamagisi@mb.kyoto-phu.ac.jp
    10~11回:火・木の17:30~18:30(躬行館4階)メール:kitade@mb.kyoto-phu.ac.jp
    12~14回:月・火・水の17:00~18:00(愛学館5階)メール:yasui@mb.kyoto-phu.ac.jp