• 感染症治療学

    [Antimicrobial Chemotherapeutics]

    開講情報
    • 3年次前期

      講義

      1.5単位必修

    担当教員
    • 教授後藤 直正

      教授藤室 雅弘

    備考  

    概要

     感染症は臨床各科に共通した重要な疾患であり、治療の適否は人命を左右する場合もある。感染症の予防と治療には、主としてワクチンや抗微生物薬が使用され、大きな臨床効果をもたらしてきた。しかし、それらに対して耐性を示す微生物の出現も問題となっている。薬学領域では、ワクチンや抗微生物薬の適切な選択と使用に関する知識・技能が求められている。

    授業の一般目標

     予防法や治療法(抗微生物化学療法)の適切な行使のために使用されるワクチンや抗微生物薬の種類や作用メカニズム、使用法、さらには耐性微生物の出現の防止のための耐性機構を理解し、説明できることを目標としている。

    準備学習(予習・復習)

     予習:授業に相当する部分について教科書を事前に読むこと。復習:授業ごとに配布するプリントにある確認問題を解くこと。確認問題の正否については次回の授業の冒頭で解説する。

    学習項目・学生の到達目標

    No. 学習項目 担当教員 学生の到達目標 SBOコード
    1 抗微生物薬概観 後藤 抗微生物化学療法の歴史を知り、現代の治療はどうあるべきか、また感染症治療で重要な概念について説明できる C7-(2)-③-1
    2 抗菌薬の作用メカニズム#1 後藤 抗菌薬のグループと作用メカニズムを説明できる C14-(5)-②-1
    3 抗菌薬の作用メカニズム#2 後藤 抗菌薬のグループと作用メカニズムを説明できる C14-(5)-②-1
    4 抗菌薬と感染症治療#1 後藤 β-ラクタム系薬、グリコペプチド系薬、ホスホマイシン、ペプチド系薬の種類・特徴・適応を説明できる C6-(2)-⑤-3
    C7-(2)-③-1
    C14-(5)-②-1,2,3,11,12
    5 抗菌薬と感染症治療#2 後藤 アミノグリコシド系薬、マクロライド系薬、リンコマイシン系薬、テトラサイクリン系薬、クロラムフェニコールなどの種類・特徴・適応を説明できる C7-(2)-③-1
    C14-(5)-②-1,2,4,5,6,11,12
    6 抗菌薬と感染症治療#3 後藤 オキサノリジノン、ムピロシン、キノロン系薬の種類・特徴・適応を説明できる C7-(2)-③-1
    C14-(5)-②-7,8,9,11,12
    7 抗菌薬と感染症治療#4 後藤 サルファ薬、トリメトプリム、抗結核薬、抗ハンセン病薬の種類・特徴・適応を説明できる C7-(2)-③-1
    C14-(5)-②-7,8,9,12
    C14-(5)-⑥-2
    8 抗菌薬耐性菌と抗菌薬適正使用#1 後藤 抗菌薬耐性菌の出現と拡散を説明できる C14-(5)-⑥-1
    9 抗菌薬耐性菌と抗菌薬適正使用#2 後藤 1) 抗菌薬の選択に必要なブレイクポイントMIC、殺菌性、静菌性、PAE効果、PK/PDを説明できる
    2) 抗微生物薬の副作用と相互作用を説明できる
    C14-(5)-②-12
    10 抗ウイルス薬と感染症治療#1 藤室 重要なウイルス薬(抗ヘルペスウイルス薬、抗インフルエンザウイルス薬)の種類・特徴・作用メカニズム・適応を説明できる C14-(5)-⑤-1
    11 抗ウイルス薬と感染症治療#2 藤室 重要なウイルス薬(抗HIV薬、抗肝炎ウイルス薬)の種類・特徴・作用メカニズム・適応ならびに抗ウイルス薬の併用療法を説明できる C14-(5)-⑤-1,2
    12 抗真菌薬と感染症治療 藤室 抗真菌薬の種類・特徴・作用メカニズム・適応を説明できる C14-(4)-③-3
    C14-(5)-④-1
    13 抗寄生虫薬と感染症治療に使用される生物学的製剤 後藤 1) 抗寄生虫薬、抗原虫薬の種類と適応を説明できる
    2) 抗体製剤や血液製剤などの種類を説明できる
    C14-(5)-③-1
    C14-(5)-②-10
    14 感染症治療症例 後藤 実際の感染症治療症例をもとに感染症治療における抗菌薬の選択・使用を説明できる
    15 総括・まとめ

    No.1

    学習項目 抗微生物薬概観
    担当教員 後藤
    学生の到達目標 抗微生物化学療法の歴史を知り、現代の治療はどうあるべきか、また感染症治療で重要な概念について説明できる
    SBOコード C7-(2)-③-1

    No.2

    学習項目 抗菌薬の作用メカニズム#1
    担当教員 後藤
    学生の到達目標 抗菌薬のグループと作用メカニズムを説明できる
    SBOコード C14-(5)-②-1

    No.3

    学習項目 抗菌薬の作用メカニズム#2
    担当教員 後藤
    学生の到達目標 抗菌薬のグループと作用メカニズムを説明できる
    SBOコード C14-(5)-②-1

    No.4

    学習項目 抗菌薬と感染症治療#1
    担当教員 後藤
    学生の到達目標 β-ラクタム系薬、グリコペプチド系薬、ホスホマイシン、ペプチド系薬の種類・特徴・適応を説明できる
    SBOコード C6-(2)-⑤-3
    C7-(2)-③-1
    C14-(5)-②-1,2,3,11,12

    No.5

    学習項目 抗菌薬と感染症治療#2
    担当教員 後藤
    学生の到達目標 アミノグリコシド系薬、マクロライド系薬、リンコマイシン系薬、テトラサイクリン系薬、クロラムフェニコールなどの種類・特徴・適応を説明できる
    SBOコード C7-(2)-③-1
    C14-(5)-②-1,2,4,5,6,11,12

    No.6

    学習項目 抗菌薬と感染症治療#3
    担当教員 後藤
    学生の到達目標 オキサノリジノン、ムピロシン、キノロン系薬の種類・特徴・適応を説明できる
    SBOコード C7-(2)-③-1
    C14-(5)-②-7,8,9,11,12

    No.7

    学習項目 抗菌薬と感染症治療#4
    担当教員 後藤
    学生の到達目標 サルファ薬、トリメトプリム、抗結核薬、抗ハンセン病薬の種類・特徴・適応を説明できる
    SBOコード C7-(2)-③-1
    C14-(5)-②-7,8,9,12
    C14-(5)-⑥-2

    No.8

    学習項目 抗菌薬耐性菌と抗菌薬適正使用#1
    担当教員 後藤
    学生の到達目標 抗菌薬耐性菌の出現と拡散を説明できる
    SBOコード C14-(5)-⑥-1

    No.9

    学習項目 抗菌薬耐性菌と抗菌薬適正使用#2
    担当教員 後藤
    学生の到達目標 1) 抗菌薬の選択に必要なブレイクポイントMIC、殺菌性、静菌性、PAE効果、PK/PDを説明できる
    2) 抗微生物薬の副作用と相互作用を説明できる
    SBOコード C14-(5)-②-12

    No.10

    学習項目 抗ウイルス薬と感染症治療#1
    担当教員 藤室
    学生の到達目標 重要なウイルス薬(抗ヘルペスウイルス薬、抗インフルエンザウイルス薬)の種類・特徴・作用メカニズム・適応を説明できる
    SBOコード C14-(5)-⑤-1

    No.11

    学習項目 抗ウイルス薬と感染症治療#2
    担当教員 藤室
    学生の到達目標 重要なウイルス薬(抗HIV薬、抗肝炎ウイルス薬)の種類・特徴・作用メカニズム・適応ならびに抗ウイルス薬の併用療法を説明できる
    SBOコード C14-(5)-⑤-1,2

    No.12

    学習項目 抗真菌薬と感染症治療
    担当教員 藤室
    学生の到達目標 抗真菌薬の種類・特徴・作用メカニズム・適応を説明できる
    SBOコード C14-(4)-③-3
    C14-(5)-④-1

    No.13

    学習項目 抗寄生虫薬と感染症治療に使用される生物学的製剤
    担当教員 後藤
    学生の到達目標 1) 抗寄生虫薬、抗原虫薬の種類と適応を説明できる
    2) 抗体製剤や血液製剤などの種類を説明できる
    SBOコード C14-(5)-③-1
    C14-(5)-②-10

    No.14

    学習項目 感染症治療症例
    担当教員 後藤
    学生の到達目標 実際の感染症治療症例をもとに感染症治療における抗菌薬の選択・使用を説明できる
    SBOコード

    No.15

    学習項目 総括・まとめ
    担当教員
    学生の到達目標
    SBOコード

    教科書

    書名 著者名 出版社名
    薬学領域の病原微生物学・感染症学・化学療法学(第2版) (編集)西島正弘、後藤直正、増澤俊幸、河村好章 廣川書店

    成績評価方法・基準

     定期試験の成績を基準に評価する。原則として、出席はとらないが、単位修得のためには出席を必須である。

    備考(担当教員に対する質問等の連絡方法)

    オフィスアワー:後藤(愛学館6F)、藤室(南校舎S棟)ともに月・水・金17:00-18:00; 会議・出張等で不在のこともあるので、事前にメール等で尋ねることが望ましい。また、メールでも質問を受け付ける。
    後藤(ngotoh@mb.kyoto-phu.ac.jp)、藤室(fuji2@mb.kyoto-phu.ac.jp)