• 病態薬物治療学B

    [Pharmaco-Therapeutics B]

    開講情報
    • 3年次後期

      講義

      1.5単位必修

    担当教員
    • 教授加藤 伸一

      講師天ヶ瀬 紀久子

      助教松本 健次郎

    備考  

    概要

     医療の中でも薬物療法の占める割合は大きい。強い効力を持った切れ味の鋭い薬物、効力も強いが有害作用も強い薬物など、多種多様な薬物が臨床で使用されている。このような医療の中にあって、薬剤師は体内動態をはじめとする医薬品情報と薬物治療を受ける側の患者情報を十分に理解した上で、合理的かつ有効で安全な薬物療法の提供に貢献していくことが望まれている。特に薬物療法は個々の病態に対して実施されるため、基礎薬理学的な知識に加えて、各病態の把握と理解は薬剤師として薬物治療に関わる場合に必須である。講義では、個々の病態についての考え方や各疾患にあわせた適切な医薬品の選択と使用方法なども含めて概説する。

    授業の一般目標

     種々の疾患の病態を理解し、疾患に伴う症状と臨床検査値の変化などの的確な患者情報を取得し、薬の選択、用法・用量の設定および各々の医薬品の「使用上の注意」を考慮した適正な薬物治療に参画できるようになるために、薬物治療に関する基本的知識と技能を習得する。

    準備学習(予習・復習)

     事前に、生理学や薬理学の該当箇所を復習するなど、予習した上で講義に臨んでもらいたい。

    学習項目・学生の到達目標

    No. 学習項目 担当教員 学生の到達目標 SBOコード
    1 神経・筋の疾患(1) 松本 神経・筋に関する代表的な疾患を挙げることができる。てんかんの病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。 C14-(3)-6-1,3
    2 神経・筋の疾患(2) 松本 パーキンソン病の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。 C14-(3)-6-4
    3 神経・筋の疾患(3) 松本 アルツハイマー病の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    重症筋無力症、脳炎、髄膜炎、熱性けいれんについて概説できる。
    脳血管性痴呆について概説できる。
    C14-(3)-6-5,6
    4 脳血管疾患 加藤 脳血管疾患の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。一過性脳虚血発作について概説できる。 C14-(3)-6-2
    5 精神疾患(1) 加藤 代表的な精神疾患を挙げることができる。統合失調症の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。 C14-(4)-1-1,2
    6 精神疾患(2) 加藤 うつ病、躁うつ病の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。 C14-(4)-1-3
    7 精神疾患(3) 加藤 神経症、心身症、薬物依存症、アルコール依存症について説明できる。 C14-(4)-1-4
    8 耳鼻咽喉の疾患 加藤 耳鼻咽喉に関する代表的な疾患を挙げることができる。めまいの病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    メニエール病、アレルギー性鼻炎、花粉症、副鼻腔炎、中耳炎について概説できる。
    C14-(4)-2-1,2,3
    9 眼疾患 加藤 眼に関する代表的な疾患を挙げることができる。緑内障の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。白内障の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。結膜炎、網膜症について概説できる。 C14-(4)-4-1,2,3,4
    10 消化器系疾患(1) 天ヶ瀬紀 消化器系の部位別に代表的な疾患を挙げることができる。消化性潰瘍の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。 C14-(2)-4-1,2
    11 消化器系疾患(2) 天ヶ瀬紀 腸炎の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。 C14-(2)-4-3
    12 消化器系疾患(3) 天ヶ瀬紀 肝炎・肝硬変の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。 C14-(2)-4-4
    13 消化器系疾患(4) 天ヶ瀬紀 膵炎の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    胃炎、薬剤性肝障害、胆石症、虫垂炎、クローン病について概説できる。
    C14-(2)-4-5,6
    14 骨・関節の疾患 天ヶ瀬紀 骨、関節に関する代表的な疾患を挙げることができる。骨粗鬆症の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。変形性関節症、骨軟化症について概説できる。 C14-(4)-5-1,2,4
    15 総括・まとめ

    No.1

    学習項目 神経・筋の疾患(1)
    担当教員 松本
    学生の到達目標 神経・筋に関する代表的な疾患を挙げることができる。てんかんの病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    SBOコード C14-(3)-6-1,3

    No.2

    学習項目 神経・筋の疾患(2)
    担当教員 松本
    学生の到達目標 パーキンソン病の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    SBOコード C14-(3)-6-4

    No.3

    学習項目 神経・筋の疾患(3)
    担当教員 松本
    学生の到達目標 アルツハイマー病の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    重症筋無力症、脳炎、髄膜炎、熱性けいれんについて概説できる。
    脳血管性痴呆について概説できる。
    SBOコード C14-(3)-6-5,6

    No.4

    学習項目 脳血管疾患
    担当教員 加藤
    学生の到達目標 脳血管疾患の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。一過性脳虚血発作について概説できる。
    SBOコード C14-(3)-6-2

    No.5

    学習項目 精神疾患(1)
    担当教員 加藤
    学生の到達目標 代表的な精神疾患を挙げることができる。統合失調症の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    SBOコード C14-(4)-1-1,2

    No.6

    学習項目 精神疾患(2)
    担当教員 加藤
    学生の到達目標 うつ病、躁うつ病の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    SBOコード C14-(4)-1-3

    No.7

    学習項目 精神疾患(3)
    担当教員 加藤
    学生の到達目標 神経症、心身症、薬物依存症、アルコール依存症について説明できる。
    SBOコード C14-(4)-1-4

    No.8

    学習項目 耳鼻咽喉の疾患
    担当教員 加藤
    学生の到達目標 耳鼻咽喉に関する代表的な疾患を挙げることができる。めまいの病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    メニエール病、アレルギー性鼻炎、花粉症、副鼻腔炎、中耳炎について概説できる。
    SBOコード C14-(4)-2-1,2,3

    No.9

    学習項目 眼疾患
    担当教員 加藤
    学生の到達目標 眼に関する代表的な疾患を挙げることができる。緑内障の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。白内障の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。結膜炎、網膜症について概説できる。
    SBOコード C14-(4)-4-1,2,3,4

    No.10

    学習項目 消化器系疾患(1)
    担当教員 天ヶ瀬紀
    学生の到達目標 消化器系の部位別に代表的な疾患を挙げることができる。消化性潰瘍の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    SBOコード C14-(2)-4-1,2

    No.11

    学習項目 消化器系疾患(2)
    担当教員 天ヶ瀬紀
    学生の到達目標 腸炎の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    SBOコード C14-(2)-4-3

    No.12

    学習項目 消化器系疾患(3)
    担当教員 天ヶ瀬紀
    学生の到達目標 肝炎・肝硬変の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    SBOコード C14-(2)-4-4

    No.13

    学習項目 消化器系疾患(4)
    担当教員 天ヶ瀬紀
    学生の到達目標 膵炎の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。
    胃炎、薬剤性肝障害、胆石症、虫垂炎、クローン病について概説できる。
    SBOコード C14-(2)-4-5,6

    No.14

    学習項目 骨・関節の疾患
    担当教員 天ヶ瀬紀
    学生の到達目標 骨、関節に関する代表的な疾患を挙げることができる。骨粗鬆症の病態生理、適切な治療薬、およびその使用上の注意について説明できる。変形性関節症、骨軟化症について概説できる。
    SBOコード C14-(4)-5-1,2,4

    No.15

    学習項目 総括・まとめ
    担当教員
    学生の到達目標
    SBOコード

    教科書

    書名 著者名 出版社名
    講義はプリントを配布して行う。

    参考書

    書名 著者名 出版社名
    今日の治療薬 水島裕監修 南江堂
    治療薬マニュアル 高久、矢崎監修 医学書院
    最新薬物治療学 赤池、石井ほか編集 廣川書店

    成績評価方法・基準

     定期試験の成績を中心に評価する。

    備考(担当教員に対する質問等の連絡方法)

    オフィスアワー:火・水・木の17:00~18:00;授業内容に関する質問がある場合には、各教員に事前にメールにて確認してから来て下さい(薬物治療学分野;愛学館5F)。
    加藤:skato@mb.kyoto-phu.ac.jp, 天ヶ瀬:amagase@mb.kyoto-phu.ac.jp, 松本 kenjiro@mb.kyoto-phu.ac.jp