[Tailor-made Pharmacotherapeutics]
開講情報 |
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担当教員 |
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備考 |
遺伝子診断で患者の遺伝子型を特定し、個々の患者に適した医療や医薬品を提供する“テーラーメイド
医療”が実現されつつある。安全で有効な薬物療法を実施するためには、個々の患者に応じた薬物の選択、投与量・投与方法の決定などが重要となる。
本講義では、患者の病状や背景を考慮した個別的かつ合理的な薬物療法を行うために、薬物の血中濃度
に影響を与える薬物代謝酵素、トランスポーターおよび受容体の遺伝子多型、薬物相互作用や副作用発現
における個人差と遺伝子多型、患者固有の薬物動態学的パラメーターに基づく投与計画、特定の疾患を有
する患者における薬物治療の個別化など、テーラーメイド薬物治療の基本となる項目について学習する。
個々の患者に応じた投与計画を立案できるようになるために、薬物治療の個別化に関する基本的知識と
技能を修得する。
事前に配布したプリントに目を通すなど、予習した上で講義に臨むこと。受講後は、必ず講義当日のうち
に講義内容を見直し、練習問題を使用するなどして復習すること。
No. | 学習項目 | 担当教員 | 学生の到達目標 | SBOコード |
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1 | テーラーメイド薬物治療の意義と薬剤師の役割 | 西口 | 薬物の作用発現に及ぼす代表的な遺伝的素因について、例を挙げて説明できる。 | C15-(3)-①-1,2,3 |
2 | 血中濃度測定による薬物治療の個別化 | 辻本 | 治療的薬物モニタリング(TDM)の意義を説明できる。 TDMが必要とされる代表的薬物を列挙できる。 ポピュレーションファーマコキネティクスの概念と応用について概説できる。 |
C13-(5)-②-1,2 C15-(3)-⑤-2 |
3 | 遺伝的素因を考慮した薬物治療(1) | 西口 | 薬物動態に影響する代表的な遺伝的素因について、例を挙げて説明できる。 遺伝的素因を考慮した薬物治療について、例を挙げて説明できる。 |
C15-(3)-①-1,2 |
4 | 遺伝的素因を考慮した薬物治療(2) | 西口 | 薬物の作用発現に及ぼす代表的な遺伝的素因について、例を挙げて説明できる。 遺伝的素因を考慮した薬物治療について、例を挙げて説明できる。 |
C15-(3)-①-2,3 |
5 | 年齢的要因を考慮した薬物治療 | 西口 | 新生児、乳児、幼児、小児、高齢者に対する薬物治療で注意すべき点を説明できる。 | C15-(3)-②-1,2,3 |
6 | 生理的要因を考慮した薬物治療 | 西口 | 生殖、妊娠時、授乳婦等に対する薬物治療で注意すべき点を説明できる。 | C15-(3)-③-1,2,3 |
7 | 合併症を考慮した薬物治療(1) | 辻本 | 腎臓疾患を伴った患者における薬物治療で注意すべき点を説明できる。 | C15-(3)-④-1 |
8 | 合併症を考慮した薬物治療(2) | 辻本 | 肝臓疾患を伴った患者における薬物治療で注意すべき点を説明できる。 心臓疾患を伴った患者における薬物治療で注意すべき点を説明できる。 |
C15-(3)-④-2 C15-(3)-④-3 |
9 | 非線形薬物動態速度論 | 伊藤 | 体内薬物動態における非線形現象の表現系を理解する。肝薬物代謝酵素の飽和、または血漿蛋白結合の飽和に起因する非線形現象を説明できる。 | C13-(4)-②-5、C13-(5)-①-8、12、C13-(5)-②-4、5、C15-(3)-⑤-1-4 ☆ |
10 | 非線形最小自乗法、 ポピュレーションファーマコキネティクス | 伊藤 | 血中薬物濃度-時間曲線のコンパートメントモデルによる曲線当てはめの理論と実践。母集団薬物動態速度論およびベイズの理論の使い方について説明できる。 | C13-(5)-①-11、12、C13-(5)-②-4、5、C15-(3)-⑤-1-4、C13-(5)-①-11、12、C13-(5)-②-4、5、C15-(3)-⑤-1-4 |
11 | ファーマコダイナミクス バイオアベイラビリティ① | 伊藤 | 薬理効果の時間的推移を解析する方法を学ぶ。PK/PD解析法について学ぶ。TDMとの関連性について理解できる。 絶対的バイオアベイラビリティ、相対的バイオアベイラビリティについて説明できる。 | C13-(4)-③-2 |
12 | バイオアベイラビリティ② バイオアベイラビリティに影響を及ぼす製剤的要因 | 伊藤 | バイオアベイラビリティに及ぼす初回通過効果の影響を理解する。肝回避率の影響について説明できる。胃内容排出時間、結晶形、粒子径、食事の影響について説明できる。 | C15-(3)-②-1、2、3、C13-(4)-②-3、C15-(3)-③-2、C15-(3)-②-1、2、3 |
13 | 過量服用時における薬物動態学 | 伊藤 | オーバードージングにおける血中薬物動態の特徴について説明できる。 | C13-(4)-③-8 |
14 | 薬物治療モニタリング(TDM)、患者固有の薬物動態学的パラメータに基づいた投与設計 | 伊藤 | TDMの意義を説明できる。 TDMが必要とされる代表的薬物を列挙し、説明できる。患者固有の薬動学的パラメータを用いて投与計画ができる。 |
C13-(5)-②-1-5 |
15 | 総括・まとめ |
No.1
学習項目 | テーラーメイド薬物治療の意義と薬剤師の役割 |
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担当教員 | 西口 |
学生の到達目標 | 薬物の作用発現に及ぼす代表的な遺伝的素因について、例を挙げて説明できる。 |
SBOコード | C15-(3)-①-1,2,3 |
No.2
学習項目 | 血中濃度測定による薬物治療の個別化 |
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担当教員 | 辻本 |
学生の到達目標 | 治療的薬物モニタリング(TDM)の意義を説明できる。 TDMが必要とされる代表的薬物を列挙できる。 ポピュレーションファーマコキネティクスの概念と応用について概説できる。 |
SBOコード | C13-(5)-②-1,2 C15-(3)-⑤-2 |
No.3
学習項目 | 遺伝的素因を考慮した薬物治療(1) |
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担当教員 | 西口 |
学生の到達目標 | 薬物動態に影響する代表的な遺伝的素因について、例を挙げて説明できる。 遺伝的素因を考慮した薬物治療について、例を挙げて説明できる。 |
SBOコード | C15-(3)-①-1,2 |
No.4
学習項目 | 遺伝的素因を考慮した薬物治療(2) |
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担当教員 | 西口 |
学生の到達目標 | 薬物の作用発現に及ぼす代表的な遺伝的素因について、例を挙げて説明できる。 遺伝的素因を考慮した薬物治療について、例を挙げて説明できる。 |
SBOコード | C15-(3)-①-2,3 |
No.5
学習項目 | 年齢的要因を考慮した薬物治療 |
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担当教員 | 西口 |
学生の到達目標 | 新生児、乳児、幼児、小児、高齢者に対する薬物治療で注意すべき点を説明できる。 |
SBOコード | C15-(3)-②-1,2,3 |
No.6
学習項目 | 生理的要因を考慮した薬物治療 |
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担当教員 | 西口 |
学生の到達目標 | 生殖、妊娠時、授乳婦等に対する薬物治療で注意すべき点を説明できる。 |
SBOコード | C15-(3)-③-1,2,3 |
No.7
学習項目 | 合併症を考慮した薬物治療(1) |
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担当教員 | 辻本 |
学生の到達目標 | 腎臓疾患を伴った患者における薬物治療で注意すべき点を説明できる。 |
SBOコード | C15-(3)-④-1 |
No.8
学習項目 | 合併症を考慮した薬物治療(2) |
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担当教員 | 辻本 |
学生の到達目標 | 肝臓疾患を伴った患者における薬物治療で注意すべき点を説明できる。 心臓疾患を伴った患者における薬物治療で注意すべき点を説明できる。 |
SBOコード | C15-(3)-④-2 C15-(3)-④-3 |
No.9
学習項目 | 非線形薬物動態速度論 |
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担当教員 | 伊藤 |
学生の到達目標 | 体内薬物動態における非線形現象の表現系を理解する。肝薬物代謝酵素の飽和、または血漿蛋白結合の飽和に起因する非線形現象を説明できる。 |
SBOコード | C13-(4)-②-5、C13-(5)-①-8、12、C13-(5)-②-4、5、C15-(3)-⑤-1-4 ☆ |
No.10
学習項目 | 非線形最小自乗法、 ポピュレーションファーマコキネティクス |
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担当教員 | 伊藤 |
学生の到達目標 | 血中薬物濃度-時間曲線のコンパートメントモデルによる曲線当てはめの理論と実践。母集団薬物動態速度論およびベイズの理論の使い方について説明できる。 |
SBOコード | C13-(5)-①-11、12、C13-(5)-②-4、5、C15-(3)-⑤-1-4、C13-(5)-①-11、12、C13-(5)-②-4、5、C15-(3)-⑤-1-4 |
No.11
学習項目 | ファーマコダイナミクス バイオアベイラビリティ① |
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担当教員 | 伊藤 |
学生の到達目標 | 薬理効果の時間的推移を解析する方法を学ぶ。PK/PD解析法について学ぶ。TDMとの関連性について理解できる。 絶対的バイオアベイラビリティ、相対的バイオアベイラビリティについて説明できる。 |
SBOコード | C13-(4)-③-2 |
No.12
学習項目 | バイオアベイラビリティ② バイオアベイラビリティに影響を及ぼす製剤的要因 |
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担当教員 | 伊藤 |
学生の到達目標 | バイオアベイラビリティに及ぼす初回通過効果の影響を理解する。肝回避率の影響について説明できる。胃内容排出時間、結晶形、粒子径、食事の影響について説明できる。 |
SBOコード | C15-(3)-②-1、2、3、C13-(4)-②-3、C15-(3)-③-2、C15-(3)-②-1、2、3 |
No.13
学習項目 | 過量服用時における薬物動態学 |
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担当教員 | 伊藤 |
学生の到達目標 | オーバードージングにおける血中薬物動態の特徴について説明できる。 |
SBOコード | C13-(4)-③-8 |
No.14
学習項目 | 薬物治療モニタリング(TDM)、患者固有の薬物動態学的パラメータに基づいた投与設計 |
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担当教員 | 伊藤 |
学生の到達目標 | TDMの意義を説明できる。 TDMが必要とされる代表的薬物を列挙し、説明できる。患者固有の薬動学的パラメータを用いて投与計画ができる。 |
SBOコード | C13-(5)-②-1-5 |
No.15
学習項目 | 総括・まとめ |
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担当教員 | |
学生の到達目標 | |
SBOコード |
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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薬物動態学 基礎と応用 | 高田 寛治 | じほう |
定期試験の成績を中心に評価する。
講義は、主にプリントを配布して行います。
オフィスアワー:月・水・金の17:00~18:00; 授業内容等に関する質問は、担当教員の研究室まで来てく
ださい。出張等でオフィスアワーを持てない場合があるため、事前にメール等で日程を確認することが望
ましい。[西口 kohshi@mb.kyoto-phu.ac.jp, 栄田・伊藤 yukako@mb.kyotophu.ac.jp, 辻本 tsujimt@mb.kyoto-phu.ac.jp]