[Pharmacokinetics]
開講情報 |
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担当教員 |
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備考 |
医薬品は開発初期の段階においては一般に結晶もしくは粉体の形で薬物として取り出されるが、最終的に適用される場合には種々の剤形を持つ薬剤として用いられる。同一主薬の同一量を含有する場合でも、製品が異なれば医薬品としての有効性および安全性に差がみとめられている。この際の薬剤の有効性および安全性に関する評価を行うにあたっては薬物動態学(ファーマコキネティックス)が有用な手法となり得る。一方、薬物の投与経路および投与速度が薬物動態に及ぼす影響を十二分に把握することができれば、より合理的な基盤に基づく薬物療法の実現に迫ることとなる。本講においては薬剤の開発設計、臨床治験を含む評価、さらに臨床での薬剤の適用という観点から薬物動態学を取り上げ、深く関連する物理薬剤学、生物薬剤学ならびに臨床薬理学との接点および応用について講述する。
薬剤師国家試験の中の薬物動態学分野に関係する問題に対して正しく解答できるかどうかを定期試験において評価する。
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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薬物動態学 基礎と応用 | 高田寛治 | 薬業時報社 |
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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薬が効く人、効かない人 | 高田寛治 | 集英社 |
回 | 項目 | 授業内容 |
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1 | 新薬開発と薬物動態学 | 薬剤開発設計時における薬物動態学の役割、インフォームドコンセント、臨床試験における倫理性、治験審査倫理委員会の役割 |
2 | コンパートメント解析 | 薬物体内動態を表わす1―および2-コンパートメントモデル |
3 | 薬物動態学における コンピューター利用 |
薬物体内動態を解析するためのコンピューター利用: 非線形最小自乗法、ポピュレーションファーマコキネティクス、ベイジアン法 |
4 | 代謝物の体内動態 | 薬剤投与後、活性代謝物を産生する薬物の薬物動態学的取り扱い |
5 | ノンコンパートメント解析法 | コンパートメント解析法の欠点とそれをカバーするノンコンパートメント解析法 |
6 | 点滴静注時の体内動態 | 点滴静注および持続性製剤からの薬物体内動態の解析 |
7 | 反復投与時の体内動態 | 薬剤反復投与時における血中薬物動態、蓄積率、ピークレベル、トラフレベルの概念と患者治療への適用 |
8 | ファーマコジェネティクス | 薬物代謝における遺伝的要因、ジェノタイプとフェノタイプ、CYP2D6および2C19 |
9 | 生理学的薬物動態学 | 臓器クリアランス、代謝クリアランス、排泄クリアランス、血液クリアランスの概念と臨床薬物動態学への応用 |
10 | 非線形薬物動態学 | 血漿中非結合率およびそれに影響を及ぼす各種要因、肝薬物代謝酵素の飽和による非線形時の解析法 |
11 | バイオアベイラビリティ | EBA, RBA, BE 試験の方法と理論、初回通過効果とその影響因子 |
12 | 投与計画 | 生体内半減期に基づく最適投与計画、点滴静注速度の最適化法、血中非結合形薬物濃度、有効血中薬物濃度範囲、治療係数の理解 |
13 | 各種疾患時の薬物動態学 | 高齢者における薬物動態、新生児・小児における薬物動態、妊婦における薬物動態、循環器障害患者における薬物動態 |
第1回
項目 | 新薬開発と薬物動態学 |
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授業内容 | 薬剤開発設計時における薬物動態学の役割、インフォームドコンセント、臨床試験における倫理性、治験審査倫理委員会の役割 |
第2回
項目 | コンパートメント解析 |
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授業内容 | 薬物体内動態を表わす1―および2-コンパートメントモデル |
第3回
項目 | 薬物動態学における コンピューター利用 |
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授業内容 | 薬物体内動態を解析するためのコンピューター利用: 非線形最小自乗法、ポピュレーションファーマコキネティクス、ベイジアン法 |
第4回
項目 | 代謝物の体内動態 |
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授業内容 | 薬剤投与後、活性代謝物を産生する薬物の薬物動態学的取り扱い |
第5回
項目 | ノンコンパートメント解析法 |
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授業内容 | コンパートメント解析法の欠点とそれをカバーするノンコンパートメント解析法 |
第6回
項目 | 点滴静注時の体内動態 |
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授業内容 | 点滴静注および持続性製剤からの薬物体内動態の解析 |
第7回
項目 | 反復投与時の体内動態 |
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授業内容 | 薬剤反復投与時における血中薬物動態、蓄積率、ピークレベル、トラフレベルの概念と患者治療への適用 |
第8回
項目 | ファーマコジェネティクス |
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授業内容 | 薬物代謝における遺伝的要因、ジェノタイプとフェノタイプ、CYP2D6および2C19 |
第9回
項目 | 生理学的薬物動態学 |
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授業内容 | 臓器クリアランス、代謝クリアランス、排泄クリアランス、血液クリアランスの概念と臨床薬物動態学への応用 |
第10回
項目 | 非線形薬物動態学 |
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授業内容 | 血漿中非結合率およびそれに影響を及ぼす各種要因、肝薬物代謝酵素の飽和による非線形時の解析法 |
第11回
項目 | バイオアベイラビリティ |
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授業内容 | EBA, RBA, BE 試験の方法と理論、初回通過効果とその影響因子 |
第12回
項目 | 投与計画 |
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授業内容 | 生体内半減期に基づく最適投与計画、点滴静注速度の最適化法、血中非結合形薬物濃度、有効血中薬物濃度範囲、治療係数の理解 |
第13回
項目 | 各種疾患時の薬物動態学 |
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授業内容 | 高齢者における薬物動態、新生児・小児における薬物動態、妊婦における薬物動態、循環器障害患者における薬物動態 |