• 分子生物学

    [Molecular Biology]

    開講情報
    • 3年次前期

      1.5単位選択

    担当教員
    • 助教授大和田 幸嗣

    備考  

    概要

     20世紀の後半世紀における分子生物学のめざましい進歩によって、生物の基本単位である細胞の自己複製と情報処理機構に関する理解が飛躍的に発展した。癌遺伝子や癌抑制遺伝子の研究から、これらの産物の機能が細胞増殖/細胞周期制御に関与していることが明らかにされた。さらに細胞の死や老化に関与する遺伝子が同定され、個体の発生、誕生、成長、老化といったより複雑な生命現象を遺伝子レベルから考察できるようになってきた。また20世紀後半に生まれた新しい病気についての分子的基礎を紹介する。本講義では、これら生命現象の関与する遺伝子とその機能、その情報伝達様式について概説し、地球の生物、細菌からヒトまでが共通の糸によって結ばれていることを理解し、我々の命を考える一助としたい。

    成績評価法・基準

    定期試験で評価する。

    教科書

    書名 著者名 出版社名
    Essential細胞生物学(原書第2版) B. Alberts等著、中村等監訳 南江堂

    参考書

    書名 著者名 出版社名

    授業計画

    項目 授業内容
    1 分子生物学の歴史と方法論 遺伝子とその産物(蛋白質)の解析方法
    2 細胞周期制御機構 I ゲノムの複製と分配、監視機構(チェックポイント)とは?
    3          II チェックポイントでの癌抑制蛋白質、p53とRbの機能
    4          III 細胞増殖のアクセルとしての癌遺伝子産物の機能
    5          IV 細胞増殖のブレーキとしての癌抑制遺伝子産物の機能
    6 細胞分裂制御機構 ゲノムの均等分配とその異常(癌と遺伝病)
    7 発ガンの分子機構 多段階発ガン、複数の遺伝子変異の蓄積、ガン転移
    8 生と死の分子機構 I 細胞の生と死を司る遺伝子群
    9          II その情報伝達様式、ミトコンドリアの役割
    10 老化の分子機構 細胞の老化と個体の老化に関与する遺伝子
    11 AIDSの分子生物学 HIV感染の生活環、ケモカイン受容体と感染抵抗性
    12 プリオン病の分子生物学 感染性蛋白質の自己複製と病気、その生物学的意味
    13 組織構築の分子論 幹細胞と組織再生、増殖と分化のニ面性の機構

    1

    項目 分子生物学の歴史と方法論
    授業内容 遺伝子とその産物(蛋白質)の解析方法

    2

    項目 細胞周期制御機構 I
    授業内容 ゲノムの複製と分配、監視機構(チェックポイント)とは?

    3

    項目          II
    授業内容 チェックポイントでの癌抑制蛋白質、p53とRbの機能

    4

    項目          III
    授業内容 細胞増殖のアクセルとしての癌遺伝子産物の機能

    5

    項目          IV
    授業内容 細胞増殖のブレーキとしての癌抑制遺伝子産物の機能

    6

    項目 細胞分裂制御機構
    授業内容 ゲノムの均等分配とその異常(癌と遺伝病)

    7

    項目 発ガンの分子機構
    授業内容 多段階発ガン、複数の遺伝子変異の蓄積、ガン転移

    8

    項目 生と死の分子機構 I
    授業内容 細胞の生と死を司る遺伝子群

    9

    項目          II
    授業内容 その情報伝達様式、ミトコンドリアの役割

    10

    項目 老化の分子機構
    授業内容 細胞の老化と個体の老化に関与する遺伝子

    11

    項目 AIDSの分子生物学
    授業内容 HIV感染の生活環、ケモカイン受容体と感染抵抗性

    12

    項目 プリオン病の分子生物学
    授業内容 感染性蛋白質の自己複製と病気、その生物学的意味

    13

    項目 組織構築の分子論
    授業内容 幹細胞と組織再生、増殖と分化のニ面性の機構