[Infectious Disease Science]
開講情報 |
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担当教員 |
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備考 |
感染症とは本来健常人には存在しないある種の微生物が外来性に侵入、定着し、増殖した結果起こる臨床的な病的状態を指す。この地球上には100万種類以上の微生物が存在するといわれているが、そのうちわれわれや家畜に感染症を引き起こす病原微生物の数はごくわずかであり、殆どの微生物はヒトに無害である。しかしながら、もともと免疫回避機構などを持たず本来は病原性が低い低病原性微生物が宿主であるヒトの免疫機能が低下すると病原性微生物となり、いわゆる日和見感染症を引き起こす。感染症とは宿主と病原微生物の間の鬩ぎあいにおいて病原微生物が優位に立った状態と考えることもできる。現代医学の発展により、糖尿病、腎不全、肝硬変、悪性腫瘍などでも長期生存が可能となってきたが、さまざまな医療行為により生体防御機能が低下したヒトが集まる場所である病院では、通常の生活環境ではみられない宿主と病原微生物間での関係が成立し、院内感染が発生する。抗生物質やワクチンの飛躍的発展は人類に多大な恩恵をもたらしたが、近年抗生物質に対しては次々と耐性菌が出現し、また、全く新種の病原微生物による新興感染症や過去に人類が制圧した感染症のうち再び流行し脅威となる再興感染症も世界レベルで大きな問題となっている。このように近年変貌しつつある感染症を概説し、これに対する宿主防御機構である感染免疫についても説明する。
感染症を引きおこす重要な微生物の病原因子、感染に対するヒトの防衛機構である感染免疫と、どのような病原体がどのような感染症を引き起こすのかを理解する。また、感染を制御するために重要なワクチンや滅菌・消毒法についても知識を深める。
定期試験によって評価する。
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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薬学領域の病原微生物学・感染症学・化学療法学 | 編集・西島正弘、後藤直正 | 廣川書店 |
回 | 学習項目 | 担当教員 | 学生の到達目標 |
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1 | 感染免疫 感染に対する免疫・生体防御の基礎(1) |
奥田潤 | 病原微生物の感染に対するヒトの免疫・生体防御について理解する |
2 | 感染免疫 感染に対する免疫・生体防御の基礎(2) |
奥田潤 | 病原微生物の感染に対するヒトの免疫・生体防御について理解する |
3 | 感染免疫 感染に対する免疫・生体防御の基礎(3) |
奥田潤 | 病原微生物の感染に対するヒトの免疫・生体防御について理解する |
4 | 感染免疫 感染に対する免疫・生体防御の基礎(4) |
奥田潤 | 病原微生物の感染に対するヒトの免疫・生体防御について理解する |
5 | 感染と発症 感染症の発症機構 |
奥田潤 | 感染成立のための病原因子について理解する |
6 | 感染と発症 感染症の特徴 |
奥田潤 | 疾患別にみた感染症の特徴について理解する |
7 | 感染症の現状とその制御 | 奥田潤 | 感染症の現状・予防・対策について理解する |
8 | 病原細菌各論(1) | 後藤直正 | どのような細菌がどのような感染症を引き起こすのかを理解する |
9 | 病原細菌各論(2) | 後藤直正 | どのような細菌がどのような感染症を引き起こすのかを理解する |
10 | 病原真菌各論 | 後藤直正 | どのような真菌がどのような感染症を引き起こすのかを理解する |
11 | 病原原虫各論 | 後藤直正 | どのような原虫がどのような感染症を引き起こすのかを理解する |
12 | 病原ウイルス各論(1) DNAウイルス |
後藤直正 | どのようなウイルスがどのような感染症を引き起こすのかを理解する |
13 | 病原ウイルス各論(2) RNAウイルス |
後藤直正 | どのようなウイルスがどのような感染症を引き起こすのかを理解する |
第1回
学習項目 | 感染免疫 感染に対する免疫・生体防御の基礎(1) |
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担当教員 | 奥田潤 |
学生の到達目標 | 病原微生物の感染に対するヒトの免疫・生体防御について理解する |
第2回
学習項目 | 感染免疫 感染に対する免疫・生体防御の基礎(2) |
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担当教員 | 奥田潤 |
学生の到達目標 | 病原微生物の感染に対するヒトの免疫・生体防御について理解する |
第3回
学習項目 | 感染免疫 感染に対する免疫・生体防御の基礎(3) |
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担当教員 | 奥田潤 |
学生の到達目標 | 病原微生物の感染に対するヒトの免疫・生体防御について理解する |
第4回
学習項目 | 感染免疫 感染に対する免疫・生体防御の基礎(4) |
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担当教員 | 奥田潤 |
学生の到達目標 | 病原微生物の感染に対するヒトの免疫・生体防御について理解する |
第5回
学習項目 | 感染と発症 感染症の発症機構 |
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担当教員 | 奥田潤 |
学生の到達目標 | 感染成立のための病原因子について理解する |
第6回
学習項目 | 感染と発症 感染症の特徴 |
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担当教員 | 奥田潤 |
学生の到達目標 | 疾患別にみた感染症の特徴について理解する |
第7回
学習項目 | 感染症の現状とその制御 |
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担当教員 | 奥田潤 |
学生の到達目標 | 感染症の現状・予防・対策について理解する |
第8回
学習項目 | 病原細菌各論(1) |
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担当教員 | 後藤直正 |
学生の到達目標 | どのような細菌がどのような感染症を引き起こすのかを理解する |
第9回
学習項目 | 病原細菌各論(2) |
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担当教員 | 後藤直正 |
学生の到達目標 | どのような細菌がどのような感染症を引き起こすのかを理解する |
第10回
学習項目 | 病原真菌各論 |
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担当教員 | 後藤直正 |
学生の到達目標 | どのような真菌がどのような感染症を引き起こすのかを理解する |
第11回
学習項目 | 病原原虫各論 |
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担当教員 | 後藤直正 |
学生の到達目標 | どのような原虫がどのような感染症を引き起こすのかを理解する |
第12回
学習項目 | 病原ウイルス各論(1) DNAウイルス |
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担当教員 | 後藤直正 |
学生の到達目標 | どのようなウイルスがどのような感染症を引き起こすのかを理解する |
第13回
学習項目 | 病原ウイルス各論(2) RNAウイルス |
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担当教員 | 後藤直正 |
学生の到達目標 | どのようなウイルスがどのような感染症を引き起こすのかを理解する |
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