[Organic Chemistry & Pharmacognosy, Lab.]
開講情報 |
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担当教員 |
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備考 |
有機化合物の蒸留、結晶化、クロマトグラフィーによる精製、官能基変換、医薬品の合成、定性試験等の実験を行い、化合物の基本的な取り扱い方や医薬品合成の考え方を学ぶ。更に、天然医薬品の鑑別法や薬効成分の定量、確認試験、調製法について学ぶ。
有機化合物(合成および天然医薬品)の基本的な性質や反応性を理解するために、代表的な反応、分離精製法、合成法、構造解析法、さらに天然医薬品の鑑別法や品質評価について基本的知識を学び、それらを実施するための基本的技能を習得する。
出席、レポート、実習態度および試験により総合的に評価する。
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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実習書を配布する。 |
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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新版 実験を安全に行うために 事故・災害防止編 | 化学同人編集部編 | 化学同人 |
新版 続実験を安全に行うために 基本操作・基本測定編 | 化学同人編集部編 | 化学同人 |
わかりやすい化学実験(化学と生物 実験ライン1) | 津波古、内藤、上地 | 廣川書店 |
研究室で役立つ有機実験のナビゲーター | Zubrick著、上村訳 | 丸善 |
第十五改正日本薬局方解説書 | 財団法人日本公定書協会編 | 廣川書店 |
回 | 学習項目 | 担当教員 | 学生の到達目標 |
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1 | 実習講義 | 全員 | 実験を安全に行うための基本事項を理解する。実験器具の名称が言える。廃液等廃棄物の処理の方法を理解する。 |
2 | アセトアニリドの再結晶 | 全員 | 分離精製法の一つである再結晶法の原理を理解し、固体を精製できる。結晶の融点測定を行い、化合物の確認や純度を知ることができる。廃棄物を適切に廃棄できる。 |
3 | 酢酸エチルの蒸留 | 全員 | 分離精製法の一つである蒸留法の原理を理解し、揮発性物質の常圧蒸留による精製ができる。官能基の性質を利用して分液操作による不純物の分離ができる。簡単なガラス細工ができる。 |
4 | 安息香酸から安息香酸メチルの合成 | 全員 | 官能基変換反応の一つである、カルボン酸のエステル化反応を実施できる。 |
5 | 塩酸ジフェンヒドラミンの合成1 (ベンゾフェノンからベンズヒドロールの合成1) |
全員 | 官能基変換反応の一つである、カルボニル基の還元反応を実施できる。分離精製法の一つであるクロマトグラフィーの原理を理解して実施できる。 |
6 | 塩酸ジフェンヒドラミンの合成2 (ベンゾフェノンからベンズヒドロールの合成2) |
全員 | 再結晶による精製ができる。1H NMRとIRスペクトルから、官能基の帰属と部分構造の解析ができる。 |
7 | 塩酸ジフェンヒドラミンの合成3 (ベンズヒドロールから塩化ベンズヒドリルの合成) |
全員 | 官能基変換反応の一つである、水酸基のSN1置換反応を実施できる。 |
8 | 塩酸ジフェンヒドラミンの合成4 (塩化ベンズヒドリルからジフェンヒドラミンの合成) |
全員 | 官能基変換反応の一つである、ハロゲン化アルキルの置換反応を実施できる。種々の官能基をもつ化合物の混合物から、官能基の性質を利用して目的の化合 物を分離できる。 |
9 | 塩酸ジフェンヒドラミンの合成5 (ジフェンヒドラミンから塩酸ジフェンヒドラミンの合成) |
全員 | アミン類の性質を活かし、塩として精製することができる。イオン交換樹脂を用いたクロマトグラフィーを実施できる。 合成1~5の反応から医薬品合成の基本を理解し、合成法の立案ができる。 |
10 | 生薬の鑑別・局方定量試験 | 全員 | 代表的な生薬を鑑別できる。代表的な生薬成分について、日本薬局方規定の定量法を概説できる。 |
11 | 生薬および生薬由来の医薬品の確認試験 | 全員 | 代表的な生薬(オウレン、カンゾウ、ニンジン、ロートコン等)および生薬を原料とする医薬品(塩酸キニーネ、ジギトキシン等)の確認試験が実施できる。 |
12 | 生薬成分の抽出分離・漢方方剤の調製 | 全員 | 天然物質の代表的な抽出法、分離精製法を列挙し、実施できる(茶葉よりカフェインを単離する)。漢方方剤を各構成生薬に選別し、鑑定および混合割合を調べ、該当する方剤をみつけだせる。漢方方剤の煎剤の調製ができる。 |
13 | 薬用植物園実習(時期は植物の開花状況等に応じて変更する) | 全員 | 代表的な薬用植物の形態を観察し、類似植物と区別ができる。 |
第1回
学習項目 | 実習講義 |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | 実験を安全に行うための基本事項を理解する。実験器具の名称が言える。廃液等廃棄物の処理の方法を理解する。 |
第2回
学習項目 | アセトアニリドの再結晶 |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | 分離精製法の一つである再結晶法の原理を理解し、固体を精製できる。結晶の融点測定を行い、化合物の確認や純度を知ることができる。廃棄物を適切に廃棄できる。 |
第3回
学習項目 | 酢酸エチルの蒸留 |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | 分離精製法の一つである蒸留法の原理を理解し、揮発性物質の常圧蒸留による精製ができる。官能基の性質を利用して分液操作による不純物の分離ができる。簡単なガラス細工ができる。 |
第4回
学習項目 | 安息香酸から安息香酸メチルの合成 |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | 官能基変換反応の一つである、カルボン酸のエステル化反応を実施できる。 |
第5回
学習項目 | 塩酸ジフェンヒドラミンの合成1 (ベンゾフェノンからベンズヒドロールの合成1) |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | 官能基変換反応の一つである、カルボニル基の還元反応を実施できる。分離精製法の一つであるクロマトグラフィーの原理を理解して実施できる。 |
第6回
学習項目 | 塩酸ジフェンヒドラミンの合成2 (ベンゾフェノンからベンズヒドロールの合成2) |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | 再結晶による精製ができる。1H NMRとIRスペクトルから、官能基の帰属と部分構造の解析ができる。 |
第7回
学習項目 | 塩酸ジフェンヒドラミンの合成3 (ベンズヒドロールから塩化ベンズヒドリルの合成) |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | 官能基変換反応の一つである、水酸基のSN1置換反応を実施できる。 |
第8回
学習項目 | 塩酸ジフェンヒドラミンの合成4 (塩化ベンズヒドリルからジフェンヒドラミンの合成) |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | 官能基変換反応の一つである、ハロゲン化アルキルの置換反応を実施できる。種々の官能基をもつ化合物の混合物から、官能基の性質を利用して目的の化合 物を分離できる。 |
第9回
学習項目 | 塩酸ジフェンヒドラミンの合成5 (ジフェンヒドラミンから塩酸ジフェンヒドラミンの合成) |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | アミン類の性質を活かし、塩として精製することができる。イオン交換樹脂を用いたクロマトグラフィーを実施できる。 合成1~5の反応から医薬品合成の基本を理解し、合成法の立案ができる。 |
第10回
学習項目 | 生薬の鑑別・局方定量試験 |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | 代表的な生薬を鑑別できる。代表的な生薬成分について、日本薬局方規定の定量法を概説できる。 |
第11回
学習項目 | 生薬および生薬由来の医薬品の確認試験 |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | 代表的な生薬(オウレン、カンゾウ、ニンジン、ロートコン等)および生薬を原料とする医薬品(塩酸キニーネ、ジギトキシン等)の確認試験が実施できる。 |
第12回
学習項目 | 生薬成分の抽出分離・漢方方剤の調製 |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | 天然物質の代表的な抽出法、分離精製法を列挙し、実施できる(茶葉よりカフェインを単離する)。漢方方剤を各構成生薬に選別し、鑑定および混合割合を調べ、該当する方剤をみつけだせる。漢方方剤の煎剤の調製ができる。 |
第13回
学習項目 | 薬用植物園実習(時期は植物の開花状況等に応じて変更する) |
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担当教員 | 全員 |
学生の到達目標 | 代表的な薬用植物の形態を観察し、類似植物と区別ができる。 |
担当教員の研究室まで質問に来ること。