• 有機化学・天然医薬品学実習

    [Organic Chemistry & Pharmacognosy, Lab.]

    開講情報
    • 3年次前期

      1.5単位必修

    担当教員
    • 教授山下 正行

      教授上西 潤一

      教授野出 學

      教授木曽 良明

      教授吉川 雅之

      准教授橋本 貴美子

      准教授木村 徹

      准教授松田 久司

      准教授細井 信造

      講師後藤 勝実

      助教河井 伸之

      助教小関 稔

      助教中村 誠宏

      助教月岡 淳子

      助手久留米 愛

      助手日高 興士

    備考  

    概要

     有機化合物の蒸留、結晶化、クロマトグラフィーによる精製、官能基変換、医薬品の合成、定性試験等の実験を行い、化合物の基本的な取り扱い方や医薬品合成の考え方を学ぶ。更に、天然医薬品の鑑別法や薬効成分の定量、確認試験、調製法について学ぶ。

    授業の一般目標

     有機化合物(合成および天然医薬品)の基本的な性質や反応性を理解するために、代表的な反応、分離精製法、合成法、構造解析法、さらに天然医薬品の鑑別法や品質評価について基本的知識を学び、それらを実施するための基本的技能を習得する。

    学習項目・学生の到達目標

    No. 学習項目 担当教員 学生の到達目標 SBOコード
    1 実習講義 全員 実験を安全に行うための基本事項を理解する。実験器具の名称が言える。廃液等廃棄物の処理の方法を理解する。 C5-(2)-⑤-3
    2 アセトアニリドの再結晶 全員 分離精製法の一つである再結晶法の原理を理解し、固体を精製できる。結晶の融点測定を行い、化合物の確認や純度を知ることができる。廃棄物を適切に廃棄できる。 C5-(2)-⑤-3
    3 酢酸エチルの蒸留 全員 分離精製法の一つである蒸留法の原理を理解し、揮発性物質の常圧蒸留による精製ができる。官能基の性質を利用して分液操作による不純物の分離ができる。簡単なガラス細工ができる。 C5-(2)-⑤-3
    4 安息香酸から安息香酸メチルの合成 全員 官能基変換反応の一つである、カルボン酸のエステル化反応を実施できる。 C5-(1)-12
    C5-(2)-⑤-3
    5 塩酸ジフェンヒドラミンの合成1 全員 官能基変換反応の一つである、カルボニル基の還元反応を実施できる。分離精製法の一つであるクロマトグラフィーの原理を理解して実施できる。 C4-(3)-①-5
    C5-(1)-12
    C5-(2)-5-3
    6 塩酸ジフェンヒドラミンの合成2 全員 再結晶による精製ができる。1H NMRとIRスペクトルから、官能基の帰属と部分構造の解析ができる。 C4-(4)-②-8
    C4-(4)-④-2
    C5-(2)-⑤-3
    7 塩酸ジフェンヒドラミンの合成3 全員 官能基変換反応の一つである、水酸基のSN1置換反応を実施できる。 C4-(4)-②-8
    C4-(4)-④-2
    C5-(1)-12
    C5-(2)-5-3
    8 塩酸ジフェンヒドラミンの合成4 全員 官能基変換反応の一つである、ハロゲン化アルキルの置換反応を実施できる。種々の官能基をもつ化合物の混合物から、官能基の性質を利用して目的の化合 物を分離できる。
    C4-(3)-①-5
    C4-(4)-②-8
    C4-(4)-④-2
    C5-(1)-12
    C5-(2)-⑤-3
    9 塩酸ジフェンヒドラミンの合成5 全員 アミン類の性質を活かし、塩として精製することができる。イオン交換樹脂を用いたクロマトグラフィーを実施できる。
    合成1~5の反応から医薬品合成の基本を理解し、合成法の立案ができる。
    C4-(3)-①-5
    C4-(4)-②-8
    C4-(4)-④-2
    C5-(2)-⑤-1,2,3
    10 生薬の鑑別・局方定量試験 全員 代表的な生薬を鑑別できる。代表的な生薬成分について、日本薬局方規定の定量法を概説できる。 C7-(1)-⑥-2,5
    C7-(3)-①-5,6
    11 生薬および生薬由来の医薬品の確認試験 全員 代表的な生薬(オウレン、カンゾウ、ニンジン、ロートコン等)および生薬を原料とする医薬品(塩酸キニーネ、ジギトキシン等)の確認試験が実施できる。 C4-(3)-①-4
    C5-(2)-⑤-3
    C7-(1)-⑥-3,4
    12 生薬成分の抽出分離・漢方方剤の調製 全員 天然物質の代表的な抽出法、分離精製法を列挙し、実施できる(茶葉よりカフェインを単離する)。漢方方剤を各構成生薬に選別し、鑑定および混合割合を調べ、該当する方剤をみつけだせる。漢方方剤の煎剤の調製ができる。 C4-(3)-①-5
    C5-(2)-⑤-3
    C7-(2)-②-1
    13 薬用植物園実習 全員 代表的な薬用植物の形態を観察し、類似植物と区別ができる。(時期は植物の開花状況等に応じて変更する) C7-(1)-②-1,4
    C7-(1)-⑥-5

    No.1

    学習項目 実習講義
    担当教員 全員
    学生の到達目標 実験を安全に行うための基本事項を理解する。実験器具の名称が言える。廃液等廃棄物の処理の方法を理解する。
    SBOコード C5-(2)-⑤-3

    No.2

    学習項目 アセトアニリドの再結晶
    担当教員 全員
    学生の到達目標 分離精製法の一つである再結晶法の原理を理解し、固体を精製できる。結晶の融点測定を行い、化合物の確認や純度を知ることができる。廃棄物を適切に廃棄できる。
    SBOコード C5-(2)-⑤-3

    No.3

    学習項目 酢酸エチルの蒸留
    担当教員 全員
    学生の到達目標 分離精製法の一つである蒸留法の原理を理解し、揮発性物質の常圧蒸留による精製ができる。官能基の性質を利用して分液操作による不純物の分離ができる。簡単なガラス細工ができる。
    SBOコード C5-(2)-⑤-3

    No.4

    学習項目 安息香酸から安息香酸メチルの合成
    担当教員 全員
    学生の到達目標 官能基変換反応の一つである、カルボン酸のエステル化反応を実施できる。
    SBOコード C5-(1)-12
    C5-(2)-⑤-3

    No.5

    学習項目 塩酸ジフェンヒドラミンの合成1
    担当教員 全員
    学生の到達目標 官能基変換反応の一つである、カルボニル基の還元反応を実施できる。分離精製法の一つであるクロマトグラフィーの原理を理解して実施できる。
    SBOコード C4-(3)-①-5
    C5-(1)-12
    C5-(2)-5-3

    No.6

    学習項目 塩酸ジフェンヒドラミンの合成2
    担当教員 全員
    学生の到達目標 再結晶による精製ができる。1H NMRとIRスペクトルから、官能基の帰属と部分構造の解析ができる。
    SBOコード C4-(4)-②-8
    C4-(4)-④-2
    C5-(2)-⑤-3

    No.7

    学習項目 塩酸ジフェンヒドラミンの合成3
    担当教員 全員
    学生の到達目標 官能基変換反応の一つである、水酸基のSN1置換反応を実施できる。
    SBOコード C4-(4)-②-8
    C4-(4)-④-2
    C5-(1)-12
    C5-(2)-5-3

    No.8

    学習項目 塩酸ジフェンヒドラミンの合成4
    担当教員 全員
    学生の到達目標 官能基変換反応の一つである、ハロゲン化アルキルの置換反応を実施できる。種々の官能基をもつ化合物の混合物から、官能基の性質を利用して目的の化合 物を分離できる。
    SBOコード C4-(3)-①-5
    C4-(4)-②-8
    C4-(4)-④-2
    C5-(1)-12
    C5-(2)-⑤-3

    No.9

    学習項目 塩酸ジフェンヒドラミンの合成5
    担当教員 全員
    学生の到達目標 アミン類の性質を活かし、塩として精製することができる。イオン交換樹脂を用いたクロマトグラフィーを実施できる。
    合成1~5の反応から医薬品合成の基本を理解し、合成法の立案ができる。
    SBOコード C4-(3)-①-5
    C4-(4)-②-8
    C4-(4)-④-2
    C5-(2)-⑤-1,2,3

    No.10

    学習項目 生薬の鑑別・局方定量試験
    担当教員 全員
    学生の到達目標 代表的な生薬を鑑別できる。代表的な生薬成分について、日本薬局方規定の定量法を概説できる。
    SBOコード C7-(1)-⑥-2,5
    C7-(3)-①-5,6

    No.11

    学習項目 生薬および生薬由来の医薬品の確認試験
    担当教員 全員
    学生の到達目標 代表的な生薬(オウレン、カンゾウ、ニンジン、ロートコン等)および生薬を原料とする医薬品(塩酸キニーネ、ジギトキシン等)の確認試験が実施できる。
    SBOコード C4-(3)-①-4
    C5-(2)-⑤-3
    C7-(1)-⑥-3,4

    No.12

    学習項目 生薬成分の抽出分離・漢方方剤の調製
    担当教員 全員
    学生の到達目標 天然物質の代表的な抽出法、分離精製法を列挙し、実施できる(茶葉よりカフェインを単離する)。漢方方剤を各構成生薬に選別し、鑑定および混合割合を調べ、該当する方剤をみつけだせる。漢方方剤の煎剤の調製ができる。
    SBOコード C4-(3)-①-5
    C5-(2)-⑤-3
    C7-(2)-②-1

    No.13

    学習項目 薬用植物園実習
    担当教員 全員
    学生の到達目標 代表的な薬用植物の形態を観察し、類似植物と区別ができる。(時期は植物の開花状況等に応じて変更する)
    SBOコード C7-(1)-②-1,4
    C7-(1)-⑥-5

    教科書

    書名 著者名 出版社名
    実習書を配布する。

    参考書

    書名 著者名 出版社名
    新版 実験を安全に行うために 事故・災害防止編 化学同人編集部編 化学同人
    新版 続実験を安全に行うために 基本操作・基本測定編 化学同人編集部編 化学同人
    わかりやすい化学実験(化学と生物 実験ライン1) 津波古、内藤、上地 廣川書店
    研究室で役立つ有機実験のナビゲーター Zubrick著、上村訳 丸善
    第十五改正日本薬局方解説書 財団法人日本公定書協会編 廣川書店

    成績評価方法・基準

     出席、レポート、実習態度および試験により総合的に評価する。

    オフィスアワーなど担当教員に対する質問等の方法

     担当教員の研究室まで質問に来ること。