• 医療と社会

    [Medical Care and Society]

    開講情報
    • 1年次前期

      1.5 単位選択

    担当教員
    • 非常勤講師青木 郁夫

    備考  

    概要

     人々の健康はその生活・労働・環境・発達諸条件によって規定されている。そして、医療保障制度のあり方も、それぞれの社会の文化・政治・経済状況によって様相を異にしている。本講義においては、健康および医療と社会との関わりを、社会科学の眼を通して考え、医療保障政策の現代的課題、そのあり方を、国際比較にもとづいて考えてみたい。

    授業の一般目標と、準備学習

     健康と社会経済的環境との関連、医療の社会における位置や役割を理解し、医療や薬事を自然科学的にだけでなく、社会科学的にも認識する能力を養う。

    学習項目・学生の到達目標

    No. 学習項目 担当教員 学生の到達目標
    1 講義を始めるにあたって―健康と医療についての考え方 青木 健康の社会経済的決定因子の階層性、健康の社会的不平等について理解する。公平性を志向した保健医療保障政策のあり方を考える。
    2 健康と医療についての考え方―社会的共同業務としての医療と市場 青木 医療が社会的共同業務として営まれた歴史を理解する。市場と生活の共同化による「脱商品化」との違いを理解する。
    3 我が国の医療保障制度(1)―医療保障制度の構図 青木 医療保障制度の基本的事柄について理解するとともに、「保険」について理解する。
    4 我が国の医療保障制度(2)―保険の経済学 青木       同上
    5 地域医療と健康づくり―「医療計画」の課題―「健康日本21」と「健康都市」 青木 地域における健康づくりに視点から、「Healthy City Projects」とわが国の健康政策の違いを理解する。
    6 医薬品の経済学(1)―経済財としての医薬品 青木 医薬品が経済的な財としてどのように取り扱われているのかを理解する。
    7 医薬品の経済学(2)―医療保障制度と医薬品 青木 医療保険における医薬品の取扱、医薬分業について理解する。
    8 医薬品の経済学(3)―医薬品産業と医薬品産業政策 青木 医薬品産業の現状と今後の展開について、産業政策との関連で理解する。
    9 医薬品の経済学(4)―薬害の経済学 青木 薬害が発生する社会的構造について理解し、その防止のあり方を考える。
    10 医療保障制度の国際比較―市場主義型アメリカ 青木 アメリカ医療と国民の健康状況を通して、市場主義型医療の問題を理解する。
    11 医療保障制度の国際比較-NHSイングランド(1) 青木 NHSという医療保障制度の理解と、イングランドにおける改革の考え方や手法を理解する。
    12 医療保障制度の国際比較-NHSイングランド(2) 青木       同上
    13 医療保障制度の国際比較―わが国の医療保障制度改革 青木 わが国の1980年代以降の医療保障改革の性格について理解し、これからのあり方を考える。
    14 医療保障制度の国際比較―わが国の医療保障制度改革(2) 青木       同上
    15 総括・まとめ

    No.1

    学習項目 講義を始めるにあたって―健康と医療についての考え方
    担当教員 青木
    学生の到達目標 健康の社会経済的決定因子の階層性、健康の社会的不平等について理解する。公平性を志向した保健医療保障政策のあり方を考える。

    No.2

    学習項目 健康と医療についての考え方―社会的共同業務としての医療と市場
    担当教員 青木
    学生の到達目標 医療が社会的共同業務として営まれた歴史を理解する。市場と生活の共同化による「脱商品化」との違いを理解する。

    No.3

    学習項目 我が国の医療保障制度(1)―医療保障制度の構図
    担当教員 青木
    学生の到達目標 医療保障制度の基本的事柄について理解するとともに、「保険」について理解する。

    No.4

    学習項目 我が国の医療保障制度(2)―保険の経済学
    担当教員 青木
    学生の到達目標       同上

    No.5

    学習項目 地域医療と健康づくり―「医療計画」の課題―「健康日本21」と「健康都市」
    担当教員 青木
    学生の到達目標 地域における健康づくりに視点から、「Healthy City Projects」とわが国の健康政策の違いを理解する。

    No.6

    学習項目 医薬品の経済学(1)―経済財としての医薬品
    担当教員 青木
    学生の到達目標 医薬品が経済的な財としてどのように取り扱われているのかを理解する。

    No.7

    学習項目 医薬品の経済学(2)―医療保障制度と医薬品
    担当教員 青木
    学生の到達目標 医療保険における医薬品の取扱、医薬分業について理解する。

    No.8

    学習項目 医薬品の経済学(3)―医薬品産業と医薬品産業政策
    担当教員 青木
    学生の到達目標 医薬品産業の現状と今後の展開について、産業政策との関連で理解する。

    No.9

    学習項目 医薬品の経済学(4)―薬害の経済学
    担当教員 青木
    学生の到達目標 薬害が発生する社会的構造について理解し、その防止のあり方を考える。

    No.10

    学習項目 医療保障制度の国際比較―市場主義型アメリカ
    担当教員 青木
    学生の到達目標 アメリカ医療と国民の健康状況を通して、市場主義型医療の問題を理解する。

    No.11

    学習項目 医療保障制度の国際比較-NHSイングランド(1)
    担当教員 青木
    学生の到達目標 NHSという医療保障制度の理解と、イングランドにおける改革の考え方や手法を理解する。

    No.12

    学習項目 医療保障制度の国際比較-NHSイングランド(2)
    担当教員 青木
    学生の到達目標       同上

    No.13

    学習項目 医療保障制度の国際比較―わが国の医療保障制度改革
    担当教員 青木
    学生の到達目標 わが国の1980年代以降の医療保障改革の性格について理解し、これからのあり方を考える。

    No.14

    学習項目 医療保障制度の国際比較―わが国の医療保障制度改革(2)
    担当教員 青木
    学生の到達目標       同上

    No.15

    学習項目 総括・まとめ
    担当教員
    学生の到達目標

    教科書

    書名 著者名 出版社名
    講義資料を配付する。

    参考書

    書名 著者名 出版社名
    健康と医療の経済学 レズリー・ドイアル 法律文化社
    薬事ハンドブック(各年度版) じほう社

    成績評価方法・基準

     講義内容に即したテーマについて筆記試験を行い、健康や医療についての社会科学的視点からの理解、認識の到達度を確認し、評価する。また、3回ほどレポートを提出していただき、評価に加味する。
    レポート10点満点×3,筆記試験70点,合計100点満点で評価する。

    オフィスアワーなど担当教員に対する質問等の方法

     ikuoa@hannan-u.ac.jp