[Cell Biology]
開講情報 |
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担当教員 |
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備考 |
ヒトを含む動物の体は、膨大な数の異なる機能を分担する多種の細胞で形成される。これらの細胞同士の複雑な相互作用により構築される統合的高次機能が、個体を作り上げていると言える。個々の細胞はそれぞれに特化した機能を持つが、全ての細胞は共通の基本構造と機能を持つ。本講義では、生命体の基本単位である細胞について、その構造と機能に関する知識を学ぶ。また、DNAから染色体における立体構造変化に基づく遺伝子発現制御、再生医療、発生生物学、がんの生物学についても学ぶ。
生物の生命活動を細胞レベルで理解するために、細胞の構造と構成分子、オルガネラ、DNA・RNAの合成、タンパク質合成と品質管理、エネルギー産生、細胞の増殖、分化、アポトーシス、細胞がん化などに関する知識を習得する。さらに、遺伝子工学、遺伝子医療、ゲノム創薬などの応用的知識も解説する。
講義を受けるにあたって、事前に資料等に目を通すなどの予習を行うこと。講義後には配布プリントを用いて復習をすること。また、講義でよく理解できなかった点は(講義終了後に)質問すること。
No. | 学習項目 | 担当教員 | 学生の到達目標 | SBOコード |
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1 | 細胞と組織 | 藤室 | 原核細胞、真核細胞、古細菌、細胞の進化、細胞の構造と種類、細胞の集合と組織構築、また、遺伝子工学や細胞生物学の研究手法を理解する | C8-(2)-①-1,2 C8-(4)-①-2 C9-(6)-①-1 |
2 | 遺伝子の合成と遺伝情報の伝達 | 藤室 | セントラルドグマ、DNA複製、転写、翻訳について理解する | C9-(2)-②-1~3,6 C9-(2)-③-1~5 C9-(2)-④-1~3 C9-(6)-②-1,5 |
3 | 細胞内小器官(1) | 藤室 | 細胞膜の構造、構成成分、機能、さらに、細胞内輸送について理解する | C8-(2)-②-1~3 C9-(1)-①-1,2 C9-(1)-②-1,2 |
4 | 細胞内小器官(2) | 藤室 | 核、核輸送、核小体、DNA、クロマチン、染色体を理解する | C3-(2)-①-5 C9-(2)-①-2,3 C9-(2)-②-3~5 |
5 | 細胞内小器官(3) | 藤室 | 小胞体、ゴルジ装置、リソソーム、ペルオキシソームを理解する | C8-(2)-③-1 C9-(2)-③-5 |
6 | ミトコンドリアとATP産生 | 藤室 | ミトコンドリア、呼吸鎖、電子伝達系、ATP合成について理解する | C8-(2)-③-1 C9-(4)-②-1~7 |
7 | 細胞骨格と細胞接着 | 藤室 | アクチンフィラメント、微小管、細胞運動、筋収縮、細胞接着を理解する | C3-(2)-①-6 C8-(2)-⑤-1,2 C8-(3)-①-4 |
8 | 遺伝子の発現制御 | 藤室 | 転写因子、プロモーター、エンハンサー、mRNAの安定化と不安定化、DNAのエピジェネティクスな転写制御を理解する | C9-(2)-②-5 ☆ |
9 | タンパク質の成熟と品質管理 | 藤室 | 細胞内におけるタンパク質の合成・成熟・移動・翻訳後修飾・分解・品質管理、また、神経細胞の構造と機能について理解する | C3-(2)-①-1~5 C8-(3)-①-1,2 C9-(3)-①-1~3 C9-(3)-②-5 |
10 | 細胞内シグナル伝達 | 藤室 | 様々な細胞内シグナル伝達とリガンド(ホルモン、成長因子、細胞膜タンパク質)について、その仕組みと機能を理解する | C8-(3)-②-1 C9-(5)-④-1,2 C9-(5)-⑤-1~4 |
11 | 細胞増殖と分裂 | 藤室 | 細胞周期(G1,S, G2,M期)の制御、チェックポイント、細胞分裂について理解する | C8-(2)-④-1,2 |
12 | がんの細胞生物学 | 藤室 | がん遺伝子、がん抑制遺伝子、アポトーシス、がんの原因物質、多段階発がん、テロメア、浸潤などを理解する | C8-(2)-④-3,4 C12-(1)-②-3,4 ☆ |
13 | 発生生物学 | 藤室 | 生殖、減数分裂、配偶子形成、受精、卵割、形態形成を理解する | C8-(2)-④-1,2 ☆ |
14 | 再生医療とゲノム創薬 | 藤室 | 再生医療(ES細胞とiPS細胞)、遺伝子治療、遺伝子多型、疾患関連遺伝子を理解する | C9-(6)-③-1~4 C17-(3)-①-1~3 C17-(3)-②-1 C17-(3)-③-1 C17-(3)-④-1~4 C17-(3)-⑤-1,2 |
15 | 総括・まとめ |
No.1
学習項目 | 細胞と組織 |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | 原核細胞、真核細胞、古細菌、細胞の進化、細胞の構造と種類、細胞の集合と組織構築、また、遺伝子工学や細胞生物学の研究手法を理解する |
SBOコード | C8-(2)-①-1,2 C8-(4)-①-2 C9-(6)-①-1 |
No.2
学習項目 | 遺伝子の合成と遺伝情報の伝達 |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | セントラルドグマ、DNA複製、転写、翻訳について理解する |
SBOコード | C9-(2)-②-1~3,6 C9-(2)-③-1~5 C9-(2)-④-1~3 C9-(6)-②-1,5 |
No.3
学習項目 | 細胞内小器官(1) |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | 細胞膜の構造、構成成分、機能、さらに、細胞内輸送について理解する |
SBOコード | C8-(2)-②-1~3 C9-(1)-①-1,2 C9-(1)-②-1,2 |
No.4
学習項目 | 細胞内小器官(2) |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | 核、核輸送、核小体、DNA、クロマチン、染色体を理解する |
SBOコード | C3-(2)-①-5 C9-(2)-①-2,3 C9-(2)-②-3~5 |
No.5
学習項目 | 細胞内小器官(3) |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | 小胞体、ゴルジ装置、リソソーム、ペルオキシソームを理解する |
SBOコード | C8-(2)-③-1 C9-(2)-③-5 |
No.6
学習項目 | ミトコンドリアとATP産生 |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | ミトコンドリア、呼吸鎖、電子伝達系、ATP合成について理解する |
SBOコード | C8-(2)-③-1 C9-(4)-②-1~7 |
No.7
学習項目 | 細胞骨格と細胞接着 |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | アクチンフィラメント、微小管、細胞運動、筋収縮、細胞接着を理解する |
SBOコード | C3-(2)-①-6 C8-(2)-⑤-1,2 C8-(3)-①-4 |
No.8
学習項目 | 遺伝子の発現制御 |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | 転写因子、プロモーター、エンハンサー、mRNAの安定化と不安定化、DNAのエピジェネティクスな転写制御を理解する |
SBOコード | C9-(2)-②-5 ☆ |
No.9
学習項目 | タンパク質の成熟と品質管理 |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | 細胞内におけるタンパク質の合成・成熟・移動・翻訳後修飾・分解・品質管理、また、神経細胞の構造と機能について理解する |
SBOコード | C3-(2)-①-1~5 C8-(3)-①-1,2 C9-(3)-①-1~3 C9-(3)-②-5 |
No.10
学習項目 | 細胞内シグナル伝達 |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | 様々な細胞内シグナル伝達とリガンド(ホルモン、成長因子、細胞膜タンパク質)について、その仕組みと機能を理解する |
SBOコード | C8-(3)-②-1 C9-(5)-④-1,2 C9-(5)-⑤-1~4 |
No.11
学習項目 | 細胞増殖と分裂 |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | 細胞周期(G1,S, G2,M期)の制御、チェックポイント、細胞分裂について理解する |
SBOコード | C8-(2)-④-1,2 |
No.12
学習項目 | がんの細胞生物学 |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | がん遺伝子、がん抑制遺伝子、アポトーシス、がんの原因物質、多段階発がん、テロメア、浸潤などを理解する |
SBOコード | C8-(2)-④-3,4 C12-(1)-②-3,4 ☆ |
No.13
学習項目 | 発生生物学 |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | 生殖、減数分裂、配偶子形成、受精、卵割、形態形成を理解する |
SBOコード | C8-(2)-④-1,2 ☆ |
No.14
学習項目 | 再生医療とゲノム創薬 |
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担当教員 | 藤室 |
学生の到達目標 | 再生医療(ES細胞とiPS細胞)、遺伝子治療、遺伝子多型、疾患関連遺伝子を理解する |
SBOコード | C9-(6)-③-1~4 C17-(3)-①-1~3 C17-(3)-②-1 C17-(3)-③-1 C17-(3)-④-1~4 C17-(3)-⑤-1,2 |
No.15
学習項目 | 総括・まとめ |
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担当教員 | |
学生の到達目標 | |
SBOコード |
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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プリントを配布します |
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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理系総合のための生命科学 | 東京大学生命科学教科書編集委員会 | 羊土社 |
定期試験の成績等で評価する。
講義終了後の教室、または、細胞生物学分野の研究室(南校地S棟)でも質問を受け付けます。なお、研究室に直接来る場合は、メール(fuji2@mb.kyoto-phu.ac.jp)にて日時を知らせてください。