[Early Exposure]
開講情報 |
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担当教員 |
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備考 |
薬学生である皆さんが、医療の担い手である薬剤師として求められる知識・技能・態度をこれから学び始めるにあたり、その根幹にある人間の“生”とのつながりを体験を通じて感じ、考えていきます。学習項目に示す全てのプログラムには、「生命の尊厳」、「やさしさ」、「思いやり」などの豊かな人間性を育てることにつながる「芽」が含まれています。本学習では、これらを受講生の皆さん自身が見出し、自ら育てる(課題を発見し、解決する方法を実践的に考える)ための契機を提供します。ひとりひとり、感じ方、考え方が異なることを体験したことを通じて感じてください。
なお、この授業は原則、対面授業で行いますが、項目によってオンライン授業も行う予定です。
また、本学習の実施スケジュールなどについては、初回全体ガイダンスで詳細を説明する予定です。
本体験学習には大きく2つの目標があります。第1に、薬学生としてこれから6年間の学びを、体感する観点から推し進めるプログラム(救命応急手当、ハンディキャップ体験、薬用植物園(または御陵園)見学、ようこそ先輩(先輩の経験談)、薬害被害者から学ぶ、病院・薬局を知る、企業を知る、など)を体験することにより、各々が将来の医療の担い手である自覚を高めること、そして第2に、これらの体験を通じて、薬剤師として求められるプロフェッショナリズムを支える「豊かな人間性」および「生命の尊厳」について熟考し、その際生じた疑問・課題を見出し、解決の手立てを考えることの重要性を理解できるようになることです。他者の考えをじっくり聞き、体験し、“自分の思い”を人に伝える方法を考えてみてください。なお、本科目は初年次教育の一環として行われます。
[関連する卒業認定・学位授与方針]DP3、DP4
予習:医療・薬に関して社会で起きている事象に関心を持つこと、それ自体が予習となります。また体験の前に提示された課題がある場合には、それに取り組む必要があります。
復習:個々のプログラムに参加したことから、自ら疑問・課題を見出し作り出すこと、不明なことについて自ら調べ、課された課題のみに止まらず、発展的に考えたことを自ら記録し続けることが重要です。
これらの取り組みには、体験学習以外に150分/週程度が必要となります。
No. | 学習項目 | 担当教員 | 学生の到達目標 |
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1 | 全体ガイダンス | 藤原 | 薬学部の学生として、学習に対するモチベーションを高める。 |
2 | 「薬害根絶」のために薬害被害から学ぶ |
津島 | 1. 薬害について具体例を挙げ、その背景を概説できる。 2. 薬害根絶のために、薬害被害者の生の声から、薬剤師は何ができるのか、何を期待されているのかを学び、自分の意見をまとめる。 |
3 | ハンディキャップ体験 (*40名) (*;No.3~5の内の1つを選択する) |
長澤(吉) | 将来、患者の悩みや苦しみを理解できる薬剤師となるために、疑似体験を通し医療人としての「やさしさ、思いやり」について考える。 1. アイマスクにより視覚が不自由な方の疑似体験をし、声掛け・介助法を習得する。 2. 車椅子により歩行の不自由な方の疑似体験をし、介助法などを習得する。 3. バリアフリーについて概説できる。 |
4 | 薬用植物園御陵園見学 (*40名) |
中村(誠) 太田 月岡 |
☆本学の薬用植物園(または御陵園)を訪れ、薬草にふれる。 |
5 | ようこそ先輩(*280名) | 坂本 岸野 |
薬学部の学生として、これから体験する事柄などを、先輩の話から学ぶ。 |
6 | 救命応急手当 | 藤原 | 人の命の尊さを理解するために救命応急手当を実践する。 1. 救命のリレー・応急手当の重要性を理解する。 2. 心室細動およびAED(自動体外式除細動器)の機能を理解する。 3. 基本的心肺蘇生法(気道確保・人工呼吸・胸骨圧迫)を習得する。 4. AEDの使用法を習得する。 5. 気道異物の除去法を習得する。 6. 上記より、「生命の尊厳」について考える。 |
7 | 病院・薬局の働き・仕組みを知る | 中村(暢) | 病院薬剤師・開局薬剤師の業務を見聞し、 1. 薬の安全性・有効性の確保、 2. QOL(Quality of Life)の向上に如何に寄与し、また寄与しなければいけないかについて自分の意見をまとめる。 |
8 | 企業の働き・仕組みを知る | 岩﨑(大) | 製薬企業、研究所の業務を見聞し、企業等の社会における役割・仕事内容を学ぶ。 |
9 | プロダクト作成 | 橋詰 田中(憲) 武上 |
少人数グループ単位で、病院・薬局見学または企業見学の中からテーマを選び、感じたこと、学んだことをディスカッションし、自分たちの意見や考えをまとめる。 |
10 | プロダクト作成 | 橋詰 田中(憲) 武上 |
作成したプロダクトを元に発表し、全員で様々な感じ方、考え方について意見を交わす。 |
No.1
学習項目 | 全体ガイダンス |
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担当教員 | 藤原 |
学生の到達目標 | 薬学部の学生として、学習に対するモチベーションを高める。 |
No.2
学習項目 | 「薬害根絶」のために薬害被害から学ぶ |
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担当教員 | 津島 |
学生の到達目標 | 1. 薬害について具体例を挙げ、その背景を概説できる。 2. 薬害根絶のために、薬害被害者の生の声から、薬剤師は何ができるのか、何を期待されているのかを学び、自分の意見をまとめる。 |
No.3
学習項目 | ハンディキャップ体験 (*40名) (*;No.3~5の内の1つを選択する) |
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担当教員 | 長澤(吉) |
学生の到達目標 | 将来、患者の悩みや苦しみを理解できる薬剤師となるために、疑似体験を通し医療人としての「やさしさ、思いやり」について考える。 1. アイマスクにより視覚が不自由な方の疑似体験をし、声掛け・介助法を習得する。 2. 車椅子により歩行の不自由な方の疑似体験をし、介助法などを習得する。 3. バリアフリーについて概説できる。 |
No.4
学習項目 | 薬用植物園御陵園見学 (*40名) |
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担当教員 | 中村(誠) 太田 月岡 |
学生の到達目標 | ☆本学の薬用植物園(または御陵園)を訪れ、薬草にふれる。 |
No.5
学習項目 | ようこそ先輩(*280名) |
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担当教員 | 坂本 岸野 |
学生の到達目標 | 薬学部の学生として、これから体験する事柄などを、先輩の話から学ぶ。 |
No.6
学習項目 | 救命応急手当 |
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担当教員 | 藤原 |
学生の到達目標 | 人の命の尊さを理解するために救命応急手当を実践する。 1. 救命のリレー・応急手当の重要性を理解する。 2. 心室細動およびAED(自動体外式除細動器)の機能を理解する。 3. 基本的心肺蘇生法(気道確保・人工呼吸・胸骨圧迫)を習得する。 4. AEDの使用法を習得する。 5. 気道異物の除去法を習得する。 6. 上記より、「生命の尊厳」について考える。 |
No.7
学習項目 | 病院・薬局の働き・仕組みを知る |
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担当教員 | 中村(暢) |
学生の到達目標 | 病院薬剤師・開局薬剤師の業務を見聞し、 1. 薬の安全性・有効性の確保、 2. QOL(Quality of Life)の向上に如何に寄与し、また寄与しなければいけないかについて自分の意見をまとめる。 |
No.8
学習項目 | 企業の働き・仕組みを知る |
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担当教員 | 岩﨑(大) |
学生の到達目標 | 製薬企業、研究所の業務を見聞し、企業等の社会における役割・仕事内容を学ぶ。 |
No.9
学習項目 | プロダクト作成 |
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担当教員 | 橋詰 田中(憲) 武上 |
学生の到達目標 | 少人数グループ単位で、病院・薬局見学または企業見学の中からテーマを選び、感じたこと、学んだことをディスカッションし、自分たちの意見や考えをまとめる。 |
No.10
学習項目 | プロダクト作成 |
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担当教員 | 橋詰 田中(憲) 武上 |
学生の到達目標 | 作成したプロダクトを元に発表し、全員で様々な感じ方、考え方について意見を交わす。 |
小原 幸
業種:医師
学習項目No. | その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。 |
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1,6 | 救命応急のAEDの対象となる疾患、代表的な不整脈の種類や、除細動の機序についてわかりやすく説明する。 |
津島 美幸
業種:病院薬剤師
学習項目No. | その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。 |
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2 | 実務経験を生かして、医療現場で行われている医薬品に関する情報収集、情報提供についてわかりやすく学生に伝える。 |
中村 暢彦
業種:病院薬剤師
学習項目No. | その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。 |
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7 | がん指導薬剤師、病院薬剤師の経験を生かして、薬剤師としての基本的な考えについて教育を行う。また、薬剤師に関する国内外の動向についても触れる。 |
橋詰 勉
業種:病院薬剤師
学習項目No. | その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。 |
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9,10 | 医療施設の見学で生じた疑問点を平易な言葉で解説する。 |
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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適時プリントを配布します。 |
出席(全プログラムの活動が必須(選択を除く))、積極性、レポート(manaba等によるWord書類での提出等)での考察、プロダクト作成・発表などを総合的に判断します(100%)。
問い合わせに対しては個別に対応します。メール等で事前に申請をした受講生に対して面談の上実施します。