• 文学1(フランス)

    [French Literature]

    開講情報
    • 1年次前期

      講義

      1.5単位選択

    担当教員
    • 非常勤講師菅原 百合絵

    備考  

    概要

     十八世紀フランスにおいては、絶対王政の権威が揺らぎつつある革命前の不穏な空気の中で、十七世紀の古典主義や十九世紀のロマン主義とは異なる独特な文学作品が多数生み出された。それら諸作品をつらぬく特色のひとつは、文学と思想(哲学)が分かち難い形で結び付いているということである。本講義では、こうした文学の思想性、思想の文学性に特に注意を向けながら、十八世紀フランス文学の諸様相を具体的なテクストの分析を通じて検討する。
     この授業は全て対面授業で実施する。

    授業の一般目標

     十八世紀フランスという特定の時代・地域に書かれた作品について具体的に学ぶことで、当時の歴史的状況とそれがいかなる思想や文学を生み出したのかについて理解する。最終的には、自分の置かれている「今・ここ」の環境を相対化して見られることができるようになることを目指す。

    準備学習(予習・復習)

     事前にアップロードされる講義資料がある時には、資料に目を通しておいてください。
     予習・復習を合わせて1週間あたり150分程度の学修が必要であり、内容についてはその都度指示します。

    学習項目・学生の到達目標

    No. 学習項目 担当教員 学生の到達目標
    1 ガイダンス、イントロダクション 菅原 十八世紀フランス文学を学ぶ意義を把握・理解する。
    2 18世紀文化・政治史概説1 菅原 十八世紀フランスの王権・宗教権力・検閲などについて理解することができる。
    3 18世紀文化・政治史概説2 菅原 十八世紀フランスの文学と思想(哲学)の密接な絡み合いについて理解することができる。
    4 モンテスキュー 菅原 『法の精神』のみならず、さまざまな文学作品で権力についての考察を行ったモンテスキューについて理解できる。
    5 ヴォルテール 菅原 当時の文学の花形であった韻文(詩・演劇)作者、風刺的コント作者としてのヴォルテールについて理解することができる。
    6 ルソー(1) 菅原 『人間不平等起源論』『新エロイーズ』『エミール』などでルソーが展開した人間と社会についての考察を理解できる。
    7 ルソー(2) 菅原 西洋の近代的自伝の創始者といわれるルソーの自伝を読解し、彼の自己表象について理解できる。
    8 ディドロ(1) 菅原 『ブーガンヴィル航海期補遺』などのコントの読解を通じて、西洋文明を相対化する視点について理解できる。
    9 ディドロ(2) 菅原 『ラモーの甥』などのコントの読解を通じて、ディドロの宗教批判について理解できる。
    10 リベルタン文学(1) 菅原 リベルタン文学の概要と、それらの文学が当時いかなる重要性を持っていたかについて理解できる。
    11 リベルタン文学(2) 菅原 リベルタン文学の具体的なテクストの検討を通じ、当時の文学と哲学とセクシュアリティの結びつきについて理解できる。
    12 シャトーブリアン 菅原 今まで学んできたような文学的潮流が十九世紀のロマン主義にいかに変容していったか理解することができる。
    13 文学と宗教 菅原 文学作品を通じて繰り広げられた反教権運動、寛容をめぐる闘いについて理解することができる。
    14 文学と科学 菅原 フォントネル・ヴォルテールのテクストなどを通じて、当時の文学がどのように科学に向き合ったかを理解できる。
    15 総括・まとめ

    No.1

    学習項目 ガイダンス、イントロダクション
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 十八世紀フランス文学を学ぶ意義を把握・理解する。

    No.2

    学習項目 18世紀文化・政治史概説1
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 十八世紀フランスの王権・宗教権力・検閲などについて理解することができる。

    No.3

    学習項目 18世紀文化・政治史概説2
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 十八世紀フランスの文学と思想(哲学)の密接な絡み合いについて理解することができる。

    No.4

    学習項目 モンテスキュー
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 『法の精神』のみならず、さまざまな文学作品で権力についての考察を行ったモンテスキューについて理解できる。

    No.5

    学習項目 ヴォルテール
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 当時の文学の花形であった韻文(詩・演劇)作者、風刺的コント作者としてのヴォルテールについて理解することができる。

    No.6

    学習項目 ルソー(1)
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 『人間不平等起源論』『新エロイーズ』『エミール』などでルソーが展開した人間と社会についての考察を理解できる。

    No.7

    学習項目 ルソー(2)
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 西洋の近代的自伝の創始者といわれるルソーの自伝を読解し、彼の自己表象について理解できる。

    No.8

    学習項目 ディドロ(1)
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 『ブーガンヴィル航海期補遺』などのコントの読解を通じて、西洋文明を相対化する視点について理解できる。

    No.9

    学習項目 ディドロ(2)
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 『ラモーの甥』などのコントの読解を通じて、ディドロの宗教批判について理解できる。

    No.10

    学習項目 リベルタン文学(1)
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 リベルタン文学の概要と、それらの文学が当時いかなる重要性を持っていたかについて理解できる。

    No.11

    学習項目 リベルタン文学(2)
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 リベルタン文学の具体的なテクストの検討を通じ、当時の文学と哲学とセクシュアリティの結びつきについて理解できる。

    No.12

    学習項目 シャトーブリアン
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 今まで学んできたような文学的潮流が十九世紀のロマン主義にいかに変容していったか理解することができる。

    No.13

    学習項目 文学と宗教
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 文学作品を通じて繰り広げられた反教権運動、寛容をめぐる闘いについて理解することができる。

    No.14

    学習項目 文学と科学
    担当教員 菅原
    学生の到達目標 フォントネル・ヴォルテールのテクストなどを通じて、当時の文学がどのように科学に向き合ったかを理解できる。

    No.15

    学習項目 総括・まとめ
    担当教員
    学生の到達目標

    教科書

    書名 著者名 出版社名
    とくになし。

    参考書

    書名 著者名 出版社名
    フランス文学の楽しみかた:ウェルギリウスからル・クレジオまで  永井敦子、畠山 達、黒岩 卓 ミネルヴァ書房
    (注:十八世紀限定ではなくフランス文学全体の概説です。個々の作家についての文献は講義のなかで場合に応じて示します。)

    成績評価方法・基準

     平常点(30%)および期末レポート(70%)によって評価する。

    評価のフィードバック

     成績評価の講評については、合格発表以後にmanaba上に掲載します。