• 有機化学A

    [Organic Chemistry A]

    開講情報
    • 1年次後期

      講義

      1.5単位必修

    担当教員
    • 教授南部 寿則

      講師友原 啓介

    備考  

    概要

     基礎分子化学では、有機化学の基本事項を学んだ。有機化学Aからは、各官能基の性質、反応、合成について講義する。内容としては、重要な基礎的反応である置換反応、脱離反応、付加反応、化合物としてハロゲン化アルキル、アルコール、エーテル、アルケン、アルキン等の官能基の性質、合成、反応について学習する。
     この授業は原則、全て対面授業で実施する。

    授業の一般目標

     有機化学Aでは、本格的に有機反応の反応機構を学ぶことになる。有機化学では官能基の性質や反応性を理解することが重要であるが、反応機構の学習においてもこの理解に基づいて論理的に考えることを心がけてほしい。反応機構の学習は、有機化学BからCへと続くため、有機化学Aの段階でしっかりと有機反応のしくみを理解するようにしよう。反応機構を丸暗記するのではなく、順序立てて理論的に考え、自ら導けるようになることが本講義の目標である。
    [関連する卒業認定・学位授与方針]DP1・DP2

    準備学習(予習・復習)

     これまで学んできた基礎分子化学は理解していることを前提に講義する。もし理解度に自信がないなら再度復習してしっかりと内容を把握しておくこと。
    予習:講義の範囲にあらかじめ目を通してから授業に臨むこと(30~60分程度)
    復習:授業の内容を暗記するのではなく、なぜそのような反応が進行するのか理由を理解し、出発物質の性質や反応生成物と関連させて復習すること(60~90分程度)
     積み重ねの側面が大きい有機化学の学習では、すべてを丸暗記で対応するには限界がある。基本原理を理解し、論理的に考えながら学習を進めることを心がけてほしい。

    学習項目・学生の到達目標

    No. 学習項目 担当教員 学生の到達目標
    1 有機反応の理解 南部 有機化学Aの学習内容を把握する。反応が進行するしくみを理解し、説明できる。
    2 ハロゲン化アルキルと求核置換反応(1) 南部 有機ハロゲン化合物の命名、性質、反応について説明できる。求核置換(SN2)反応の機構について説明できる。
    3 ハロゲン化アルキルと求核置換反応(2) 南部 SN1反応の機構について説明できる。
    4 ハロゲン化アルキルと求核置換反応(3) 南部 SN1反応かSN2反応かを決める因子について説明できる。
    5 ハロゲン化アルキルと脱離反応(1) 南部 脱離反応の特徴とE2反応の機構について説明できる。
    6 ハロゲン化アルキルと脱離反応(2) 南部 E1反応の機構について説明できる。
    7 ハロゲン化アルキルと脱離反応(3) 南部 E1反応かE2反応かを決める因子について説明できる。
    8 アルコール、エーテルとその関連化合物(1) 南部 アルコール、エーテルの性質、反応について説明できる。
    9 アルコール、エーテルとその関連化合物(2) 南部 チオールとスルフィド、エポキシドの性質、反応について説明できる。
    10 アルケン(1) 友原 アルケンの命名、性質について説明できる。
    11 アルケン(2) 友原 アルケンへのシン付加、アンチ付加の反応機構(立体特異性、立体選択性、位置選択性)について説明できる。
    12 アルケン(3) 友原 アルケンへのシン付加、アンチ付加の反応機構(立体特異性、立体選択性、位置選択性)について説明できる。
    13 アルケン(4) 友原 アルケンへのシン付加、アンチ付加の反応機構(立体特異性、立体選択性、位置選択性)について説明できる。
    14 アルキン 友原 アルキンの性質、反応について説明できる。
    15 総括・まとめ

    No.1

    学習項目 有機反応の理解
    担当教員 南部
    学生の到達目標 有機化学Aの学習内容を把握する。反応が進行するしくみを理解し、説明できる。

    No.2

    学習項目 ハロゲン化アルキルと求核置換反応(1)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 有機ハロゲン化合物の命名、性質、反応について説明できる。求核置換(SN2)反応の機構について説明できる。

    No.3

    学習項目 ハロゲン化アルキルと求核置換反応(2)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 SN1反応の機構について説明できる。

    No.4

    学習項目 ハロゲン化アルキルと求核置換反応(3)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 SN1反応かSN2反応かを決める因子について説明できる。

    No.5

    学習項目 ハロゲン化アルキルと脱離反応(1)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 脱離反応の特徴とE2反応の機構について説明できる。

    No.6

    学習項目 ハロゲン化アルキルと脱離反応(2)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 E1反応の機構について説明できる。

    No.7

    学習項目 ハロゲン化アルキルと脱離反応(3)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 E1反応かE2反応かを決める因子について説明できる。

    No.8

    学習項目 アルコール、エーテルとその関連化合物(1)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 アルコール、エーテルの性質、反応について説明できる。

    No.9

    学習項目 アルコール、エーテルとその関連化合物(2)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 チオールとスルフィド、エポキシドの性質、反応について説明できる。

    No.10

    学習項目 アルケン(1)
    担当教員 友原
    学生の到達目標 アルケンの命名、性質について説明できる。

    No.11

    学習項目 アルケン(2)
    担当教員 友原
    学生の到達目標 アルケンへのシン付加、アンチ付加の反応機構(立体特異性、立体選択性、位置選択性)について説明できる。

    No.12

    学習項目 アルケン(3)
    担当教員 友原
    学生の到達目標 アルケンへのシン付加、アンチ付加の反応機構(立体特異性、立体選択性、位置選択性)について説明できる。

    No.13

    学習項目 アルケン(4)
    担当教員 友原
    学生の到達目標 アルケンへのシン付加、アンチ付加の反応機構(立体特異性、立体選択性、位置選択性)について説明できる。

    No.14

    学習項目 アルキン
    担当教員 友原
    学生の到達目標 アルキンの性質、反応について説明できる。

    No.15

    学習項目 総括・まとめ
    担当教員
    学生の到達目標

    実務経験

    友原 啓介
    業種:化学企業

    学習項目No. その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。
    10-14 医薬品原体の製造、及び製造プロセスの合理化研究に携わった経験を踏まえて、アルケン・アルキンの性質・合成・反応と医薬品合成における役割について教授する。

    教科書

    書名 著者名 出版社名
    スミス有機化学 第5版(上) J. G. Smith 化学同人

    参考書

    書名 著者名 出版社名
    スミス有機化学 第5版 問題の解き方 J. G. Smith, E. R. Smith 化学同人

    成績評価方法・基準

     定期試験(100%)で評価する。

    評価のフィードバック

     manabaに掲示する。

  • 有機化学C

    [Organic Chemistry C]

    開講情報
    • 2年次前期

      講義

      1.5単位必修

    担当教員
    • 教授南部 寿則

      助教浜田 翔平

    備考  

    概要

     有機化学A, Bに引き続いて、各官能基の性質、合成、反応について講義する。内容としては、有機化学で重要なアルケンやアルキンの還元、アルコールの酸化、ラジカル反応、共役、共鳴、芳香族化合物の性質と反応、カルボン酸とO-H結合の酸性度、カルボニル化合物の化学について学習する。
     この授業は原則、全て対面授業で実施する。

    授業の一般目標

     有機化学の授業を通して共通することは、暗記で反応を覚えるのではなく理論的に考えられるようになることが最も大きな目標である。具体的には、有機化学Bの授業で学んだ反応機構を基に、酸化・還元反応、ラジカル反応を理解し、また、有機化合物の反応性を理解するために必要な共鳴を十分理解した上で共鳴構造を自ら書けるようになること。さらに、有機化学で重要な芳香族化合物の性質とその求電子置換反応を学習し、カルボン酸およびカルボニル化合物の反応を学び、これら一連の化学反応を十分理解したうえで、有機化学Dの学習へ繋げていってほしい。
    [関連する卒業認定・学位授与方針]DP1・DP2

    準備学習(予習・復習)

     これまで学んできた有機化学A, Bは理解していることを前提に講義する。もし理解度に自信がないなら再度復習してしっかりと内容を把握しておくこと。
    予習:その講義で取りあげる内容を知るために、その範囲に目を通してから授業に臨むこと(30~60分)。
    復習:授業の内容を単に暗記するのではなく、なぜそのようになるのか理由を理解し、それを性質や反応生成物と関連させて復習すること(60~90分)。
     有機化学は積み重ねと繰り返しの学問であり、全部覚えようとせず、基本を理解する勉強方法で復習すること。

    学習項目・学生の到達目標

    No. 学習項目 担当教員 学生の到達目標 SBOコード
    1 酸化と還元(Ⅰ) 南部 アルケンの還元、エポキシ化反応について説明できる。 C3-(1)-①-6,9
    C3-(2)-②-1,2
    2 酸化と還元(Ⅱ)、ラジカル反応 南部 アルケンの酸化的開裂、アルコールの酸化、ラジカル反応について説明できる。 C3-(1)-①-7
    C3-(2)-②-2
    C3-(3)-③-1
    3 共役、共鳴、ジエン 南部 共役、共鳴構造、共鳴安定化、について説明できる。
    共役ジエンの安定性と反応性について説明できる。
    C3-(1)-①-4,7,9
    4 ベンゼンと芳香族化合物 浜田 ベンゼン誘導体の命名法、安定性(ヒュッケル則)、芳香族性について説明できる。 C3-(2)-③-1,2
    5 芳香族化合物の反応(Ⅰ) 浜田 芳香族求電子置換反応について説明できる。 C3-(2)-③-3
    6 芳香族化合物の反応(Ⅱ) 浜田 芳香族求電子置換反応について説明できる。 C3-(2)-③-3
    7 芳香族化合物の反応(Ⅲ) 浜田 芳香族求電子置換反応における置換基効果による反応性と配向性について説明できる。 C3-(2)-③-3
    8 芳香族化合物の反応(Ⅳ) 浜田 芳香族求電子置換反応における置換基効果による反応性と配向性について説明できる。 C3-(2)-③-3
    9 芳香族化合物の反応(Ⅴ) 浜田 芳香族求核置換反応について説明できる。 C3-(2)-③-1
    10 カルボン酸とO-H結合の酸性度(Ⅰ) 南部 カルボン酸の物理的性質、合成法について説明できる。 C3-(3)-④-2
    11 カルボン酸とO-H結合の酸性度(Ⅱ) 南部 カルボン酸を含むO-H結合の酸性度について説明できる。 C3-(3)-⑦-1
    12 カルボニル化合物の化学(Ⅰ) 南部 カルボニル化合物の構造、酸化、還元について説明できる。 C3-(3)-④-1
    13 カルボニル化合物の化学(Ⅱ) 南部 カルボニル基への求核付加反応について説明できる。 C3-(3)-④-1
    14 カルボニル化合物の化学(Ⅲ)、総合演習 南部 カルボニル基への求核付加反応について説明できる。 C3-(3)-④-1
    15 総括・まとめ

    No.1

    学習項目 酸化と還元(Ⅰ)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 アルケンの還元、エポキシ化反応について説明できる。
    SBOコード C3-(1)-①-6,9
    C3-(2)-②-1,2

    No.2

    学習項目 酸化と還元(Ⅱ)、ラジカル反応
    担当教員 南部
    学生の到達目標 アルケンの酸化的開裂、アルコールの酸化、ラジカル反応について説明できる。
    SBOコード C3-(1)-①-7
    C3-(2)-②-2
    C3-(3)-③-1

    No.3

    学習項目 共役、共鳴、ジエン
    担当教員 南部
    学生の到達目標 共役、共鳴構造、共鳴安定化、について説明できる。
    共役ジエンの安定性と反応性について説明できる。
    SBOコード C3-(1)-①-4,7,9

    No.4

    学習項目 ベンゼンと芳香族化合物
    担当教員 浜田
    学生の到達目標 ベンゼン誘導体の命名法、安定性(ヒュッケル則)、芳香族性について説明できる。
    SBOコード C3-(2)-③-1,2

    No.5

    学習項目 芳香族化合物の反応(Ⅰ)
    担当教員 浜田
    学生の到達目標 芳香族求電子置換反応について説明できる。
    SBOコード C3-(2)-③-3

    No.6

    学習項目 芳香族化合物の反応(Ⅱ)
    担当教員 浜田
    学生の到達目標 芳香族求電子置換反応について説明できる。
    SBOコード C3-(2)-③-3

    No.7

    学習項目 芳香族化合物の反応(Ⅲ)
    担当教員 浜田
    学生の到達目標 芳香族求電子置換反応における置換基効果による反応性と配向性について説明できる。
    SBOコード C3-(2)-③-3

    No.8

    学習項目 芳香族化合物の反応(Ⅳ)
    担当教員 浜田
    学生の到達目標 芳香族求電子置換反応における置換基効果による反応性と配向性について説明できる。
    SBOコード C3-(2)-③-3

    No.9

    学習項目 芳香族化合物の反応(Ⅴ)
    担当教員 浜田
    学生の到達目標 芳香族求核置換反応について説明できる。
    SBOコード C3-(2)-③-1

    No.10

    学習項目 カルボン酸とO-H結合の酸性度(Ⅰ)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 カルボン酸の物理的性質、合成法について説明できる。
    SBOコード C3-(3)-④-2

    No.11

    学習項目 カルボン酸とO-H結合の酸性度(Ⅱ)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 カルボン酸を含むO-H結合の酸性度について説明できる。
    SBOコード C3-(3)-⑦-1

    No.12

    学習項目 カルボニル化合物の化学(Ⅰ)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 カルボニル化合物の構造、酸化、還元について説明できる。
    SBOコード C3-(3)-④-1

    No.13

    学習項目 カルボニル化合物の化学(Ⅱ)
    担当教員 南部
    学生の到達目標 カルボニル基への求核付加反応について説明できる。
    SBOコード C3-(3)-④-1

    No.14

    学習項目 カルボニル化合物の化学(Ⅲ)、総合演習
    担当教員 南部
    学生の到達目標 カルボニル基への求核付加反応について説明できる。
    SBOコード C3-(3)-④-1

    No.15

    学習項目 総括・まとめ
    担当教員
    学生の到達目標
    SBOコード

    実務経験

    浜田 翔平
    業種:製薬企業

    学習項目No. その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。
    4-9 医薬品化学への応用を踏まえて芳香環の性質と反応性を教授する。

    教科書

    書名 著者名 出版社名
    スミス有機化学 第5版(上) J. G. Smith 化学同人
    スミス有機化学 第5版(下) J. G. Smith 化学同人

    参考書

    書名 著者名 出版社名
    スミス有機化学 第5版 問題の解き方 J. G. Smith, E. R. Smith 化学同人

    成績評価方法・基準

     定期試験(100%)で評価する。

    評価のフィードバック

     manabaに掲示する。