[Tailor-made Pharmacotherapeutics]
開講情報 |
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担当教員 |
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備考 |
患者の生理的状態や疾患の状態などを考慮して、患者個々に投与設計を行うことをテーラーメイド薬物治療という。患者の遺伝的素因に基づく薬物治療の個別化を指すことが多いが、一方で、年齢、性別、体重、腎機能などを考慮した投与設計も、テーラーメイド薬物治療の一手法といえる。
本講義では、患者個々に合理的な薬物療法を行うために、少し複雑な系における薬物動態と投与計画の基本を理解した上で、合併症、遺伝的素因、年齢的要因、生理的要因を考慮した薬物治療の個別化に関して学習する。
この授業は講義は対面講義7回、中継講義7回で実施する。
個々の患者に応じた投与計画を立案できるようになるために、薬物治療の個別化に関する基本的知識と技能を修得する。
[関連する卒業認定・学位授与方針]DP1・DP2
事前に教科書や配布したプリントに目を通すなど、予習した上で講義に臨むこと。受講後は、必ず講義当日のうちに講義内容を見直し、練習問題を使用するなどして復習すること。予習と復習を合わせて1週間あたり150分程度の学修が必要である。
No. | 学習項目 | 担当教員 | 学生の到達目標 | SBOコード |
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1 | 非線形薬物動態および線形2-コンパートメントモデル解析1 | 栄田 | 非線形薬物動態および線形2-コンパートメントモデル解析を理解する。 | E4-(2)-①-1,3 |
2 | 非線形薬物動態および線形2-コンパートメントモデル解析2 | 栄田 | 非線形薬物動態および線形2-コンパートメントモデル解析に関する薬物動態パラメータを算出する。 | E4-(2)-①-1,3 |
3 | 投与設計の基本1 | 伊藤 | 投与設計に関する基本的な考え方を理解する。 | E4-(2)-①-2、E4-(2)-②-3、E2-(5)-③-1、E2-(6)-④-1 |
4 | 投与設計の基本2 | 伊藤 | 薬物動態パラメータに基づいた投与設計の方法を理解する。 | E4-(2)-①-2、E4-(2)-②-3、E2-(5)-③-1、E2-(6)-④-1 |
5 | ポピュレーションファーマコキネティクス1 | 河渕 | ポピュレーションファーマコキネティクスの概念を理解する。 | E4-(2)-②-4 |
6 | ポピュレーションファーマコキネティクス2 | 河渕 | ポピュレーションファーマコキネティクスに基づいた薬物動態関連情報の活用方法を理解する。 | E4-(2)-②-4 |
7 | 遺伝的素因を考慮した薬物治療(1) | 西口 | 薬物の作用発現に及ぼす代表的な遺伝的素因について、例を挙げて説明できる。 | E3-(3)-①-1,3、E3-(3)-⑤-2 |
8 | 遺伝的素因を考慮した薬物治療(2) | 西口 | 薬物動態に及ぼす代表的な遺伝的素因について、例を挙げて説明できる。 | E3-(3)-①-2,3 |
9 | 年齢的要因を考慮した薬物治療 | 西口 | 新生児、乳児、幼児、小児、高齢者に対する薬物治療で注意すべき点を説明できる。 | E3-(3)-②-1,2 |
10 | 生理的要因を考慮した薬物治療 | 西口 | 妊娠・授乳期における薬物動態と、生殖・妊娠・授乳期の薬物治療で注意すべき点を理解する。 | E3-(3)-④-1,2,3 |
11 | 合併症を考慮した薬物治療 (1) | 辻本 | 腎機能低下時における薬物動態と、薬物治療・投与設計について注意すべき点を説明できる。 | E3-(3)-③-1、 F-(3)-③-1,2 |
12 | 合併症を考慮した薬物治療 (2) | 辻本 | 肝機能低下、心機能低下、低アルブミン血症などの患者における薬物動態と、薬物治療・投与設計において注意すべき点を説明できる。 | E3-(3)-③-2,3、E3-(3)-④-3、 F-(3)-③-1,2 |
13 | 血中濃度測定による薬物治療の個別化 | 辻本 | 治療薬物モニタリング(TDM)の意義を理解する。また、TDMが必要とされる代表的薬物を列挙し、それぞれの特徴を理解する。 | E2-(1)-④-1、E2-(2)-④-1、E2-(3)-④-1、E2-(4)-③-1、E2-(7)-⑩-1、 E4-(2)-②-1,2,3、 F-(3)-④-5 |
14 | テーラーメイド薬物治療の意義と薬剤師の役割 | 辻本、西口 | テーラーメイド薬物治療における薬剤師の役割を理解する。 ☆模擬症例に対する患者の問題点を抽出できる。 ☆適切な薬物治療を行うために必要な処方提案について討議する。 |
E3-(3)-⑤-1 ☆ |
15 | 総括・まとめ |
No.1
学習項目 | 非線形薬物動態および線形2-コンパートメントモデル解析1 |
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担当教員 | 栄田 |
学生の到達目標 | 非線形薬物動態および線形2-コンパートメントモデル解析を理解する。 |
SBOコード | E4-(2)-①-1,3 |
No.2
学習項目 | 非線形薬物動態および線形2-コンパートメントモデル解析2 |
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担当教員 | 栄田 |
学生の到達目標 | 非線形薬物動態および線形2-コンパートメントモデル解析に関する薬物動態パラメータを算出する。 |
SBOコード | E4-(2)-①-1,3 |
No.3
学習項目 | 投与設計の基本1 |
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担当教員 | 伊藤 |
学生の到達目標 | 投与設計に関する基本的な考え方を理解する。 |
SBOコード | E4-(2)-①-2、E4-(2)-②-3、E2-(5)-③-1、E2-(6)-④-1 |
No.4
学習項目 | 投与設計の基本2 |
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担当教員 | 伊藤 |
学生の到達目標 | 薬物動態パラメータに基づいた投与設計の方法を理解する。 |
SBOコード | E4-(2)-①-2、E4-(2)-②-3、E2-(5)-③-1、E2-(6)-④-1 |
No.5
学習項目 | ポピュレーションファーマコキネティクス1 |
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担当教員 | 河渕 |
学生の到達目標 | ポピュレーションファーマコキネティクスの概念を理解する。 |
SBOコード | E4-(2)-②-4 |
No.6
学習項目 | ポピュレーションファーマコキネティクス2 |
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担当教員 | 河渕 |
学生の到達目標 | ポピュレーションファーマコキネティクスに基づいた薬物動態関連情報の活用方法を理解する。 |
SBOコード | E4-(2)-②-4 |
No.7
学習項目 | 遺伝的素因を考慮した薬物治療(1) |
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担当教員 | 西口 |
学生の到達目標 | 薬物の作用発現に及ぼす代表的な遺伝的素因について、例を挙げて説明できる。 |
SBOコード | E3-(3)-①-1,3、E3-(3)-⑤-2 |
No.8
学習項目 | 遺伝的素因を考慮した薬物治療(2) |
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担当教員 | 西口 |
学生の到達目標 | 薬物動態に及ぼす代表的な遺伝的素因について、例を挙げて説明できる。 |
SBOコード | E3-(3)-①-2,3 |
No.9
学習項目 | 年齢的要因を考慮した薬物治療 |
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担当教員 | 西口 |
学生の到達目標 | 新生児、乳児、幼児、小児、高齢者に対する薬物治療で注意すべき点を説明できる。 |
SBOコード | E3-(3)-②-1,2 |
No.10
学習項目 | 生理的要因を考慮した薬物治療 |
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担当教員 | 西口 |
学生の到達目標 | 妊娠・授乳期における薬物動態と、生殖・妊娠・授乳期の薬物治療で注意すべき点を理解する。 |
SBOコード | E3-(3)-④-1,2,3 |
No.11
学習項目 | 合併症を考慮した薬物治療 (1) |
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担当教員 | 辻本 |
学生の到達目標 | 腎機能低下時における薬物動態と、薬物治療・投与設計について注意すべき点を説明できる。 |
SBOコード | E3-(3)-③-1、 F-(3)-③-1,2 |
No.12
学習項目 | 合併症を考慮した薬物治療 (2) |
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担当教員 | 辻本 |
学生の到達目標 | 肝機能低下、心機能低下、低アルブミン血症などの患者における薬物動態と、薬物治療・投与設計において注意すべき点を説明できる。 |
SBOコード | E3-(3)-③-2,3、E3-(3)-④-3、 F-(3)-③-1,2 |
No.13
学習項目 | 血中濃度測定による薬物治療の個別化 |
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担当教員 | 辻本 |
学生の到達目標 | 治療薬物モニタリング(TDM)の意義を理解する。また、TDMが必要とされる代表的薬物を列挙し、それぞれの特徴を理解する。 |
SBOコード | E2-(1)-④-1、E2-(2)-④-1、E2-(3)-④-1、E2-(4)-③-1、E2-(7)-⑩-1、 E4-(2)-②-1,2,3、 F-(3)-④-5 |
No.14
学習項目 | テーラーメイド薬物治療の意義と薬剤師の役割 |
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担当教員 | 辻本、西口 |
学生の到達目標 | テーラーメイド薬物治療における薬剤師の役割を理解する。 ☆模擬症例に対する患者の問題点を抽出できる。 ☆適切な薬物治療を行うために必要な処方提案について討議する。 |
SBOコード | E3-(3)-⑤-1 ☆ |
No.15
学習項目 | 総括・まとめ |
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担当教員 | |
学生の到達目標 | |
SBOコード |
西口工司
業種:病院
学習項目No. | その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。 |
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7、8、9、10、14 | 病院薬剤師として従事して得た臨床経験(調剤や臨床研究)を生かし、個々の患者に最適な薬物治療を提案するための基礎的な知識と技能の修得を目指す。 |
栄田敏之
業種:製薬企業、病院
学習項目No. | その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。 |
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1、2 | 製薬会社における実務経験を活かし、創薬への従事を目指す学生に、創薬の手順とともに、薬物動態学的情報の利活用の方法を教授する。医療現場における実務経験を活かし、医療現場における従事を目指す学生に、患者背景と薬物動態の関係とともに、薬物動態学的情報の利活用の方法を教授する。 |
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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実践 薬物速度論 | 栄田敏之、伊藤由佳子、河渕真治 | 京都廣川書店 |
次世代型調剤論 | 西口工司、辻本雅之、峯垣哲也 | 京都廣川書店 |
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