• 医薬品レギュラトリーサイエンス概論

    [Introduction to Regulatory Sciences for Drug Development   ]

    開講情報
    • 6年次前期

      講義

      1単位選択

    担当教員
    • 教授加藤 伸一

      非常勤講師芹生 卓

      非常勤講師香川 仁

      非常勤講師下原 浩一

      非常勤講師原矢 佑樹

    備考  

    概要

     レギュラトリーサイエンスとは「科学技術の成果を人と社会に役立てることを目的に、根拠に基づく的確な予測、評価、判断を行い、科学技術の成果を人と社会との調和の上で最も望ましい姿に調整するための科学」と定義される。薬剤師は薬の専門家として常に医薬品情報が公正かつ科学的に評価されているかを判断した上で薬物治療に貢献しなければならない。本授業では、臨床、企業、行政からのレギュラトリーサイエンスの推進と実際の先端的医薬品に関するレギュラトリーサイエンス研究について紹介する。なお、この授業は原則対面で実施し、一部の授業に限りオンデマンド配信を行う。

    授業の一般目標

     製薬企業(外資系も含む)による治験、当局による承認審査ならびに市販後の安全性確保において医薬品を適切に評価し、薬物治療に貢献できるために、あるいは公正かつ科学的な情報を提供するために、様々な規則、プロセスならびに科学的思考に関する知識を習得する。
    [関連する卒業認定・学位授与方針]DP5

    準備学習(予習・復習)

     3年次の「医療経済学」、「臨床統計開発論」、4年次の「医薬開発論」などを復習した上で受講することが望ましい。受講後は講義プリントの他、医薬品開発に関わる書籍を読み知識・理解を深めることを期待する。毎回の予習・復習をあわせて3.5時間程度の学修が必要である。

    学習項目・学生の到達目標

    No. 学習項目 担当教員 学生の到達目標 SBOコード
    1 レギュラトリーサイエンスとは 加藤
    下原
    レギュラトリーサイエンスの概要、その役割と必要性について解説する。
    2 研究倫理と製造販売承認申請における適合性調査 下原 研究における科学的不正、生命科学における研究倫理指針ならびに臨床研究法、製造販売承認申請における適合性調査について理解する。
    3 新医薬品と後発医薬品 下原 新医薬品と後発医薬品、バイオ医薬品とバイオ後発品について理解を深める。
    4 市販後医薬品の安全対策と適正使用の推進① 芹生 医薬品の安全性確保は薬事行政の最優先課題の一つである。市販後の医薬品安全性監視制度および製薬企業における安全管理業務のための組織体制や実務(ファーマコビジランス業務)について理解する。
    5 市販後医薬品の安全対策と適正使用の推進② 芹生 新医薬品と後発医薬品、バイオ医薬品とバイオ後近年の医学・薬学の進歩に伴い、製薬企業ではアンメットメディカルニーズの特定、エビデンス創出、適正使用推進に関する情報提供や医学教育を担当する専門部署が組織されている。その実務(メディカルアフェアーズ業務)と社内・社外ステークホルダー(医療従事者、患者団体等)との連携について理解する。
    6 行政からのレギュラトリーサイエンスの推進 香川 薬局方の国際調和や通知として発出されているガイドライン等を解説し、そのガイドラインの主旨や活用方法等とガイドラインを利用した申請、さらに審査について、具体的事例を挙げながら講義する。
    7 先端的医薬品に関するレギュラトリーサイエンスの現状と課題 原矢 ナノ粒子製剤に関する審査報告書やガイドライン等の公的文書を紹介しながら、先端的医薬品に関するレギュラトリーサイエンスの現状と課題を概説する。
    8 先端的医薬品に関するレギュラトリーサイエンス研究 原矢 ナノ粒子製剤を中心として、現状と課題を踏まえたレギュラトリーサイエンス研究の潮流を概説する。

    No.1

    学習項目 レギュラトリーサイエンスとは
    担当教員 加藤
    下原
    学生の到達目標 レギュラトリーサイエンスの概要、その役割と必要性について解説する。
    SBOコード

    No.2

    学習項目 研究倫理と製造販売承認申請における適合性調査
    担当教員 下原
    学生の到達目標 研究における科学的不正、生命科学における研究倫理指針ならびに臨床研究法、製造販売承認申請における適合性調査について理解する。
    SBOコード

    No.3

    学習項目 新医薬品と後発医薬品
    担当教員 下原
    学生の到達目標 新医薬品と後発医薬品、バイオ医薬品とバイオ後発品について理解を深める。
    SBOコード

    No.4

    学習項目 市販後医薬品の安全対策と適正使用の推進①
    担当教員 芹生
    学生の到達目標 医薬品の安全性確保は薬事行政の最優先課題の一つである。市販後の医薬品安全性監視制度および製薬企業における安全管理業務のための組織体制や実務(ファーマコビジランス業務)について理解する。
    SBOコード

    No.5

    学習項目 市販後医薬品の安全対策と適正使用の推進②
    担当教員 芹生
    学生の到達目標 新医薬品と後発医薬品、バイオ医薬品とバイオ後近年の医学・薬学の進歩に伴い、製薬企業ではアンメットメディカルニーズの特定、エビデンス創出、適正使用推進に関する情報提供や医学教育を担当する専門部署が組織されている。その実務(メディカルアフェアーズ業務)と社内・社外ステークホルダー(医療従事者、患者団体等)との連携について理解する。
    SBOコード

    No.6

    学習項目 行政からのレギュラトリーサイエンスの推進
    担当教員 香川
    学生の到達目標 薬局方の国際調和や通知として発出されているガイドライン等を解説し、そのガイドラインの主旨や活用方法等とガイドラインを利用した申請、さらに審査について、具体的事例を挙げながら講義する。
    SBOコード

    No.7

    学習項目 先端的医薬品に関するレギュラトリーサイエンスの現状と課題
    担当教員 原矢
    学生の到達目標 ナノ粒子製剤に関する審査報告書やガイドライン等の公的文書を紹介しながら、先端的医薬品に関するレギュラトリーサイエンスの現状と課題を概説する。
    SBOコード

    No.8

    学習項目 先端的医薬品に関するレギュラトリーサイエンス研究
    担当教員 原矢
    学生の到達目標 ナノ粒子製剤を中心として、現状と課題を踏まえたレギュラトリーサイエンス研究の潮流を概説する。
    SBOコード

    実務経験

    下原浩一
    業種:製薬企業(開発)、CRO(開発、QC、教育研修)

    学習項目No. その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。
    1,2,3 臨床開発及び教育研修の経験から、臨床研究・治験の質の確保、医薬品開発の現状を講義する。

    芹生 卓
    業種:内科専門医、製薬企業(開発、MA、PV、薬事、信頼性保証、監査、経営)

    学習項目No. その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。
    4, 5 内科臨床医、製薬企業での医薬品開発、MA、PV、薬事、信頼性保証、GXP監査の部門長、担当役員としての実務経験、グローバル組織の運営経験を踏まえて、特に市販後における医薬品安全対策、適正使用の推進について、薬事規制と製薬会社の社内体制やその実務について講義する。

    香川 仁
    業種:行政機関(審査、調査、手続き)、大学(研究及び教育)

    学習項目No. その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。
    6 行政機関での審査や大学での教育経験等を活かし、ガイドラインや通知の主旨を解説し、それらの活用方法を通して審査について講義する。

    原矢佑樹
    業種:保険薬剤師、大学教員、厚生労働技官、PMDA専門委員

    学習項目No. その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。
    7,8 厚生労働省施設等機関での試験・研究や行政支援活動の経験から、先端的医薬品に関するレギュラトリーサイエンスの現状と課題、および関連研究について講義する。

    教科書

    書名 著者名 出版社名
    (なし)適宜プリントを配布する

    参考書

    書名 著者名 出版社名
    医薬品のレギュラトリーサイエンス(改訂第2版) 豊島 聰 黒川達夫 南山堂
    製薬医学入門-くすりの価値最大化をめざして- 内田一郎 芹生 卓 メディカル・サイエンス・インターナショナル

    成績評価方法・基準

    定期試験(100%)の結果により評価する。

    評価のフィードバック

    定期試験後に解説等をmanabaに公開する。