• 基礎物理学B

    [Basic Physics B]

    開講情報
    • 1年次後期

      講義

      1.5単位必修

    担当教員
    • 教授有本 收

    備考  

    概要

     物理学は自然科学の中でもっとも基礎的な学問のひとつである。高度な科学技術に基づく薬学関連分野で活躍するためには、物理学の基礎知識や物理学的なものの見方・考え方を身につけておくことが必要である。本講義では高校で物理を選択しなかった人を前提に、物理の基本概念を易しく解説していく。そのため講義時間が絶対的に不足するので、履修指名された場合は勿論、それ以外でも、必要と思われる場合は「物理学補講B」を併せて受講することを推奨する。

    授業の一般目標

     薬学を学ぶ上で必要な物理学の基礎力を獲得するために、電磁気学や初等量子論などに関する基礎知識を習得する。またこれらを通じて、物理に興味を持ち、物理という学問の楽しさを感じると共に、ものごとを論理的に深く考える習慣、基本に立ち戻って考える姿勢を身に付ける。
    [関連する卒業認定・学位授与方針]DP1・DP5

    準備学習(予習・復習)

     事前に教科書の該当箇所に目を通し、また例題に取り組むなどして、十分な予習をした上で講義に臨むこと。受講後は、教科書・ノート・manaba上のPDF資料を読み返しながら自分なりの整理ノートを作成し、加えて教科書の例題および演習問題を解いて復習すること。これらのために最低1時間程度の学修が必要と考えられる。毎回授業の冒頭に前回講義の内容に関する小テストを行う。

    学習項目・学生の到達目標

    No. 学習項目 担当教員 学生の到達目標 SBOコード
    1 静電気学の基礎① 有本 電荷の保存則を知り、電流とは何かを理解する。クーロンの法則を説明できる。
    2 静電気学の基礎② 有本 静電誘導、電気分極、誘電分極を説明できる。電場とは何かを理解し、電気力線と電場の関係を説明できる。
    3 静電気学の基礎③ 有本 電場のガウスの法則を説明できる。この法則を用いて、対称性の高い系での電場を求めることができる。
    4 静電気学の基礎④ 有本 電位とは何かを知り、電気ポテンシャルエネルギーとの関係を理解する。導体中の電場の特徴と静電遮蔽について説明できる。
    5 静電気学の応用① 有本 キャパシターとは何かを理解し、合成容量を求めることができる。
    6 静電気学の応用② 有本 オームの法則と電圧降下の考え方を理解する。キルヒホッフの法則を知り、合成抵抗を導くことができる。電源や電流の仕事率を説明できる。
    7 静磁気学 有本 磁場および磁束密度とは何かを説明できる。電場と磁場の共通点と相違点を知る。電子スピンと磁場の関係を理解する。
    8 電磁気学① 有本 電流が磁場を作ることを理解する。磁場下で運動する荷電粒子や電流に働く磁気力を説明できる。
    9 電磁気学② 有本 電磁誘導の現象を知り、電磁誘導の法則を理解する。マクスウェル方程式の意味を知る。
    10 電磁気学③ 有本 誘導電場とは何かを説明できる。交流発電の原理を理解する。自己誘導を説明できる。
    11 電磁気学④ 有本 相互誘導を説明できる。交流電圧と交流電流の基本を理解する。電磁波とは何かを理解し、電磁波の種類を説明できる。
    12 光波 有本 光の回折、干渉、偏り、屈折、分散などの諸性質を説明できる。回折格子の原理を理解し、応用を説明できる。
    13 原子物理学① 有本 原子構造の概略を説明できる。光の二重性を知り、光子のエネルギーと運動量を説明できる。電子の二重性を知り、電子波を理解する。
    14 原子物理学② 有本 波動関数、シュレディンガー方程式、不確定性原理の概略を理解する。原子のエネルギー準位の離散性を理解し、原子スペクトルとの関係を知る。レーザーの原理と応用を説明できる。
    15 総括・まとめ

    No.1

    学習項目 静電気学の基礎①
    担当教員 有本
    学生の到達目標 電荷の保存則を知り、電流とは何かを理解する。クーロンの法則を説明できる。
    SBOコード

    No.2

    学習項目 静電気学の基礎②
    担当教員 有本
    学生の到達目標 静電誘導、電気分極、誘電分極を説明できる。電場とは何かを理解し、電気力線と電場の関係を説明できる。
    SBOコード

    No.3

    学習項目 静電気学の基礎③
    担当教員 有本
    学生の到達目標 電場のガウスの法則を説明できる。この法則を用いて、対称性の高い系での電場を求めることができる。
    SBOコード

    No.4

    学習項目 静電気学の基礎④
    担当教員 有本
    学生の到達目標 電位とは何かを知り、電気ポテンシャルエネルギーとの関係を理解する。導体中の電場の特徴と静電遮蔽について説明できる。
    SBOコード

    No.5

    学習項目 静電気学の応用①
    担当教員 有本
    学生の到達目標 キャパシターとは何かを理解し、合成容量を求めることができる。
    SBOコード

    No.6

    学習項目 静電気学の応用②
    担当教員 有本
    学生の到達目標 オームの法則と電圧降下の考え方を理解する。キルヒホッフの法則を知り、合成抵抗を導くことができる。電源や電流の仕事率を説明できる。
    SBOコード

    No.7

    学習項目 静磁気学
    担当教員 有本
    学生の到達目標 磁場および磁束密度とは何かを説明できる。電場と磁場の共通点と相違点を知る。電子スピンと磁場の関係を理解する。
    SBOコード

    No.8

    学習項目 電磁気学①
    担当教員 有本
    学生の到達目標 電流が磁場を作ることを理解する。磁場下で運動する荷電粒子や電流に働く磁気力を説明できる。
    SBOコード

    No.9

    学習項目 電磁気学②
    担当教員 有本
    学生の到達目標 電磁誘導の現象を知り、電磁誘導の法則を理解する。マクスウェル方程式の意味を知る。
    SBOコード

    No.10

    学習項目 電磁気学③
    担当教員 有本
    学生の到達目標 誘導電場とは何かを説明できる。交流発電の原理を理解する。自己誘導を説明できる。
    SBOコード

    No.11

    学習項目 電磁気学④
    担当教員 有本
    学生の到達目標 相互誘導を説明できる。交流電圧と交流電流の基本を理解する。電磁波とは何かを理解し、電磁波の種類を説明できる。
    SBOコード

    No.12

    学習項目 光波
    担当教員 有本
    学生の到達目標 光の回折、干渉、偏り、屈折、分散などの諸性質を説明できる。回折格子の原理を理解し、応用を説明できる。
    SBOコード

    No.13

    学習項目 原子物理学①
    担当教員 有本
    学生の到達目標 原子構造の概略を説明できる。光の二重性を知り、光子のエネルギーと運動量を説明できる。電子の二重性を知り、電子波を理解する。
    SBOコード

    No.14

    学習項目 原子物理学②
    担当教員 有本
    学生の到達目標 波動関数、シュレディンガー方程式、不確定性原理の概略を理解する。原子のエネルギー準位の離散性を理解し、原子スペクトルとの関係を知る。レーザーの原理と応用を説明できる。
    SBOコード

    No.15

    学習項目 総括・まとめ
    担当教員
    学生の到達目標
    SBOコード

    教科書

    書名 著者名 出版社名
    第3版 物理学入門 原 康夫 著 学術図書出版社

    参考書

    書名 著者名 出版社名
    新物理学 J. T. Shipman 著、勝守 寛 監訳 学術図書出版社
    基礎物理学 原 康夫 著 学術図書出版社
    薬学の基礎としての物理学 日本薬学会 編 東京化学同人
    フォトサイエンス物理図録 教研出版編集部 編 教研出版

    成績評価方法・基準

     毎回の小テスト(10%)、毎回提出の授業内容要点まとめ(10%)、定期試験(80%)により総合的に評価する。

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     定期試験の講評は、合格発表日に当科目のmanaba上にて公開する。