[English 1A]
開講情報 |
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担当教員 |
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備考 |
本授業では、近年の英語学研究の研究成果を踏まえ、現代英語の諸相について「認知言語学」という言語学的な視点から講義する。英語力の基礎である文法・構文についての理解の深めるとともに、適宜アクティブ・ラーニングの手法を取り入れ、問題演習を重ねるなどして、英語運用能力の更なる向上を図る。学習意識の高揚を図り、英語の不思議さ、英語について思索することの面白さを教授したい。この授業は全て対面授業で実施する。
本授業の一般目標として、現代英語の音韻・形態、語彙、文法・語法、構文、構文の交替現象について、認知言語学のアプローチに基づいて理解を深める。特に、英語の文法・語法、構文、構文の交替現象という分野に重点を置く。「認知」という「心のはたらき」の視点を取り入れることにより、英語の構文交替の仕組みを鳥瞰的に理解することを目指したい。同一の事態(出来事)に対して、なぜ複数の構文選択(構文使用)が可能であるのか、というテーマ(たとえば「構文書き換え」として扱われてきた能動文と受動文の交替現象など)を認知言語学によって解き明かし、学習項目の本質的な理解の定着と深化を図る。また、英語の発達史に目を向けることで、英語の音韻・形態、語彙について一歩進んだ理解に到達できると期待する。
学習者自身が、積極的に教科書を活用して認知言語学の基礎を学習することにより、英語の具体的な言語現象に対して、自ら一定の分析や考察を行うことができるようになることも、本授業の目標のひとつとする。学習内容を実際のコミュニケーション活動に活用できるような言語活動の実践に努めたい。
[関連する卒業認定・学位授与方針]DP3・DP4
予習・復習を合わせて1週あたり150分程度の学習が必要である。予習内容については授業中にその都度指示する。毎回の授業の復習とは別に、講義資料を配布するなどして、発展的課題にも取り組んでもらい、学習の定着と深化を図る。また、適宜、教科書を活用しての自学自習を求める。
No. | 学習項目 | 担当教員 | 学生の到達目標 |
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1 | 導入・英文法の有用性について | 児玉 | 授業の方針、英文法の有用性についての導入説明を理解できる |
2 | 認知言語学への招待 | 児玉 | 心のはたらきとしての「認知」と英語の表現形成について理解できる |
3 | 英語の成立と英語発達史 | 児玉 | 英語史の概要を学び、現代英語の語彙の諸相を理解できる |
4 | 現代英語の多様性と英文法 | 児玉 | 「米語のインパクト」等のテーマについて学習し、英米語の差異を理解できる |
5 | 統語論の基礎 | 児玉 | 句構造規則について学習し、句という単位の構成素について理解できる |
6 | 文の階層構造と意味 | 児玉 | 文の基本構造とその階層性について理解できる |
7 | 英語の音声学・音韻論の基礎 | 児玉 | 母音の性質、母音・子音の結合パターン、アクセント等の基礎事項を理解できる |
8 | 語のアクセントに関する法則 | 児玉 | 英語の語の音韻パターンに関する法則を発見的に学習し、活用できるようになる |
9 | 認知言語学と英語の構文(1) | 児玉 | 英語の二重目的語構文の諸相について理解できる |
10 | 認知言語学と英語の構文(2) | 児玉 | 英語の使役移動構文の諸相について理解できる |
11 | 認知言語学と構文文法 | 児玉 | 構文文法の基本概念である「構文の意味」について理解できる |
12 | 認知言語学と与格交替現象 | 児玉 | 与格交替の基本的な仕組みについて理解できるようになる |
13 | 与格交替の制約と英語史の接点 | 児玉 | 与格交替に課せられる「英語史を背景とする」制約について理解できる |
14 | 総合演習 | 児玉 | 認知言語学の応用可能性を理解できる |
15 | 総括・まとめ |
No.1
学習項目 | 導入・英文法の有用性について |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 授業の方針、英文法の有用性についての導入説明を理解できる |
No.2
学習項目 | 認知言語学への招待 |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 心のはたらきとしての「認知」と英語の表現形成について理解できる |
No.3
学習項目 | 英語の成立と英語発達史 |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 英語史の概要を学び、現代英語の語彙の諸相を理解できる |
No.4
学習項目 | 現代英語の多様性と英文法 |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 「米語のインパクト」等のテーマについて学習し、英米語の差異を理解できる |
No.5
学習項目 | 統語論の基礎 |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 句構造規則について学習し、句という単位の構成素について理解できる |
No.6
学習項目 | 文の階層構造と意味 |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 文の基本構造とその階層性について理解できる |
No.7
学習項目 | 英語の音声学・音韻論の基礎 |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 母音の性質、母音・子音の結合パターン、アクセント等の基礎事項を理解できる |
No.8
学習項目 | 語のアクセントに関する法則 |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 英語の語の音韻パターンに関する法則を発見的に学習し、活用できるようになる |
No.9
学習項目 | 認知言語学と英語の構文(1) |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 英語の二重目的語構文の諸相について理解できる |
No.10
学習項目 | 認知言語学と英語の構文(2) |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 英語の使役移動構文の諸相について理解できる |
No.11
学習項目 | 認知言語学と構文文法 |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 構文文法の基本概念である「構文の意味」について理解できる |
No.12
学習項目 | 認知言語学と与格交替現象 |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 与格交替の基本的な仕組みについて理解できるようになる |
No.13
学習項目 | 与格交替の制約と英語史の接点 |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 与格交替に課せられる「英語史を背景とする」制約について理解できる |
No.14
学習項目 | 総合演習 |
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担当教員 | 児玉 |
学生の到達目標 | 認知言語学の応用可能性を理解できる |
No.15
学習項目 | 総括・まとめ |
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担当教員 | |
学生の到達目標 |
書名 | 著者名 | 出版社名 |
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『はじめて学ぶ認知言語学』 | 児玉一宏・谷口一美・深田智編著 | ミネルヴァ書房 |
期末試験の成績(70%)、授業への積極的な参加態度および課題提出などの平常点(30%)を総合して評価する。
定期試験の講評をmanabaを通して公開する。