• 薬品合成化学B

    [Synthetic Organic Chemistry B]

    開講情報
    • 3年次後期

      講義

      1.5単位必修

    担当教員
    • 准教授小島 直人

      准教授小林 祐輔

      講師服部 恭尚

      助教岩﨑 宏樹

    備考  

    概要

     薬品合成化学Aに引き続き、ターゲット分子を合成するための種々の反応について学ぶ。特に、炭素-炭素骨格の構築、転位、官能基・位置・立体選択的合成、保護基、光学活性化合物を得る手法について学ぶ。また、医薬品中には複素環を含む化合物が多く、その構造、性質、反応性について学ぶ。
     この授業は全てオンデマンド型授業で構成する。

    授業の一般目標

     ターゲット分子を合成するための炭素-炭素骨格構築、官能基、位置および立体選択的な反応、転位、Diels-Alder反応、ペリ環状反応、保護基の利用、光学活性化合物の合成法について理解する。また、複素環化学を理解する。 
     これまで学んだ有機化学が医薬品の合成にどのように利用されているかを理解する。

    [関連する卒業認定・学位授与方針]DP1・DP2

    準備学習(予習・復習)

     有機化学A~D及び薬品合成化学Aで学習した内容が基礎となるので、よく理解しておくこと。
    予習:授業でどのようなことを学ぶか知るために、その範囲に目を通してから授業に出席すること(30~60分)。復習:単に暗記するのではなく、反応機構などを考えながら復習すること(60~90分)。立体的な構造を考えるために分子模型は役立つ。分子模型を組み立て、見ながら勉強する癖をつけること(面倒臭いは禁句)。

    学習項目・学生の到達目標

    No. 学習項目 担当教員 学生の到達目標 SBOコード
    1 ターゲット分子の合成:官能基、位置および立体選択性(Ⅰ) 小島 官能基選択性を理解し、説明できる。 C3-(3)-④-1~3
    2 ターゲット分子の合成:官能基、位置および立体選択性(Ⅱ) 小島 位置選択的反応を理解し、説明できる。 C3-(2)-③-3
    3 ターゲット分子の合成:官能基、位置および立体選択性(Ⅲ) 小島 立体選択的反応について理解し、説明できる。 C3-(3)-④-1

    4 ターゲット分子の合成:光学活性化合物 小島 光学活性化合物を得るための手法を理解し、説明できる。
    5 ターゲット分子の合成:炭素骨格の構築法(Ⅰ) 岩﨑(宏) 転位反応を用いた炭素骨格の構築法を理解し、説明できる。
    6 ターゲット分子の合成:炭素骨格の構築法(Ⅱ) 岩﨑(宏) 転位反応を用いた炭素骨格の構築法を理解し、説明できる。
    7 ターゲット分子の合成:炭素骨格の構築法(Ⅲ) 小林(祐) Diels-Alder反応を含むペリ環状反応を理解し、説明できる。 C3-(2)-②-1
    C3-(3)-⑥-1
    ☆ 
    8 ターゲット分子の合成:保護基(Ⅰ) 小林(祐) 官能基ごとの保護基を理解し、説明できる。 C3-(3)-③-1
    C3-(3)-④-1,2
    C3-(3)-⑤-1
    9 ターゲット分子の合成:保護基(Ⅱ) 小林(祐) 官能基ごとの保護基を理解し、説明できる。 C3-(3)-③-1
    C3-(3)-④-1,2
    C3-(3)-⑤-1
    10 医薬品に含まれる複素環(Ⅰ) 服部 脂肪族複素環、芳香族複素環化合物を指摘し、分類できる。
    芳香族複素環の性質を芳香族性と関連付けて説明できる。
    C3-(3)-⑦-2
    C3-(2)-③-4
    C4-(3)-②-1
    C4-(3)-③-3
    11 医薬品に含まれる複素環(Ⅱ) 服部 代表的な芳香族複素環化合物の合成・反応性・配向性について説明できる。 C3-(2)-③-5
    12 医薬品に含まれる複素環(Ⅲ) 服部 代表的な芳香族複素環化合物の合成・反応性・配向性について説明できる。 C3-(2)-③-5
    13 医薬品の合成(Ⅰ) 小林(祐) 医薬品の合成について説明できる。
    C4-(3)-②-1
    14 医薬品の合成(Ⅱ) 小林(祐) 医薬品の合成について説明できる。
    C4-(3)-②-1
    15 総括・まとめ

    No.1

    学習項目 ターゲット分子の合成:官能基、位置および立体選択性(Ⅰ)
    担当教員 小島
    学生の到達目標 官能基選択性を理解し、説明できる。
    SBOコード C3-(3)-④-1~3

    No.2

    学習項目 ターゲット分子の合成:官能基、位置および立体選択性(Ⅱ)
    担当教員 小島
    学生の到達目標 位置選択的反応を理解し、説明できる。
    SBOコード C3-(2)-③-3

    No.3

    学習項目 ターゲット分子の合成:官能基、位置および立体選択性(Ⅲ)
    担当教員 小島
    学生の到達目標 立体選択的反応について理解し、説明できる。
    SBOコード C3-(3)-④-1

    No.4

    学習項目 ターゲット分子の合成:光学活性化合物
    担当教員 小島
    学生の到達目標 光学活性化合物を得るための手法を理解し、説明できる。
    SBOコード

    No.5

    学習項目 ターゲット分子の合成:炭素骨格の構築法(Ⅰ)
    担当教員 岩﨑(宏)
    学生の到達目標 転位反応を用いた炭素骨格の構築法を理解し、説明できる。
    SBOコード

    No.6

    学習項目 ターゲット分子の合成:炭素骨格の構築法(Ⅱ)
    担当教員 岩﨑(宏)
    学生の到達目標 転位反応を用いた炭素骨格の構築法を理解し、説明できる。
    SBOコード

    No.7

    学習項目 ターゲット分子の合成:炭素骨格の構築法(Ⅲ)
    担当教員 小林(祐)
    学生の到達目標 Diels-Alder反応を含むペリ環状反応を理解し、説明できる。
    SBOコード C3-(2)-②-1
    C3-(3)-⑥-1
    ☆ 

    No.8

    学習項目 ターゲット分子の合成:保護基(Ⅰ)
    担当教員 小林(祐)
    学生の到達目標 官能基ごとの保護基を理解し、説明できる。
    SBOコード C3-(3)-③-1
    C3-(3)-④-1,2
    C3-(3)-⑤-1

    No.9

    学習項目 ターゲット分子の合成:保護基(Ⅱ)
    担当教員 小林(祐)
    学生の到達目標 官能基ごとの保護基を理解し、説明できる。
    SBOコード C3-(3)-③-1
    C3-(3)-④-1,2
    C3-(3)-⑤-1

    No.10

    学習項目 医薬品に含まれる複素環(Ⅰ)
    担当教員 服部
    学生の到達目標 脂肪族複素環、芳香族複素環化合物を指摘し、分類できる。
    芳香族複素環の性質を芳香族性と関連付けて説明できる。
    SBOコード C3-(3)-⑦-2
    C3-(2)-③-4
    C4-(3)-②-1
    C4-(3)-③-3

    No.11

    学習項目 医薬品に含まれる複素環(Ⅱ)
    担当教員 服部
    学生の到達目標 代表的な芳香族複素環化合物の合成・反応性・配向性について説明できる。
    SBOコード C3-(2)-③-5

    No.12

    学習項目 医薬品に含まれる複素環(Ⅲ)
    担当教員 服部
    学生の到達目標 代表的な芳香族複素環化合物の合成・反応性・配向性について説明できる。
    SBOコード C3-(2)-③-5

    No.13

    学習項目 医薬品の合成(Ⅰ)
    担当教員 小林(祐)
    学生の到達目標 医薬品の合成について説明できる。
    SBOコード
    C4-(3)-②-1

    No.14

    学習項目 医薬品の合成(Ⅱ)
    担当教員 小林(祐)
    学生の到達目標 医薬品の合成について説明できる。
    SBOコード
    C4-(3)-②-1

    No.15

    学習項目 総括・まとめ
    担当教員
    学生の到達目標
    SBOコード

    実務経験

    小島 直人
    業種:その他(研究所)

    学習項目No. その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。
    1-4  製薬会社では、新薬の創製研究において、様々な有機合成反応を駆使して、目的の有機化合物を合成 している。当該教員は、研究所での創薬研究の経験を活かし、製薬会社での研究職や生産技術職を目指す学生に、有機合成化学の創薬の現場での利活用の方法を教授する。

    岩﨑 宏樹
    業種:製薬企業

    学習項目No. その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。
    5-6  製薬会社では、原薬の合成のみならず医薬部外品、化粧品の有効成分の合成、およびそのプロセス開発の研究に従事していた。当該教員は製薬会社における実務経験を活かし、有機化学的観点から医薬品の合成における重要なポイントや実際に医薬品とするに必要な工夫など創薬に関して興味を持つような講義を行う。

    服部 恭尚
    業種:化学企業、その他(研究所)

    学習項目No. その経験を生かして、どのような教育を行なうのか。
    10-12  化合物の構造的特徴に基づく性質や反応性は薬に関わる職種は当然のことながら、それ以外の分野でも利用されることがあることを教授する。

    教科書

    書名 著者名 出版社名
    有機医薬品合成化学-ターゲット分子の合成- 西出、前﨑 廣川書店
    プリント配布

    参考書

    書名 著者名 出版社名
    ソロモンの新有機化学(Ⅰ・Ⅱ) 池田、上西、奥山、花房 廣川書店
    化学構造と薬理作用-医薬品を化学的に読む- 西出、佐々木、栄田 廣川書店

    成績評価方法・基準

     定期試験(90%)、小テスト(10%)

    評価のフィードバック

     manabaに掲載する。